ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

新・図工のABC

51時間目未来を生きる子どもに 今できること子どもをみんなで育てる資質・能力を育成する図工「社会に開かれた教育課程」の実現に向けては,校長先生を中心にした「チーム学校」による指導が不可欠です。先生全員で,年間を見通して子どもの資質・能力を育てるという意識をもつことが大切です。先生の仕事の多くは「授業」であり,「授業」を通して子どもを育てることになります。図画工作では,「題材」が大きな鍵を握っています。でも,題材が先にあるのではありません。育てたい資質・能力があり,その上で「題材」が設定されるのです。「この題材,次の学年でも使おう」「消防車をかいていたらいいんだ」などというように,題材や内容が先行するような考え方であってはならないのです。また,「はじめに先生」ありきで題材を考えるのではなく,「はじめに子ども」があり,「子どもに何を育てるのか」をはっきりさせた上で題材を考えることが大切です。「この題材で育つ力は〇〇です」と,「知識及び技能」,「思考力,判断力,表現力等」,「学びに向かう力,人間性等」の資質・能力を具体的に示すことが重要です。資質・能力の育成を目指すチーム学校の実現のためには,一つの学級・学年だけでなく学校全体の全教員が「指導計画」を共有できる組織づくりや各教科の特質に応じた教員研修などを積み重ねることで実現に向かうことができます。図画工作ではややもすると同じような「作品」が並んだり,見栄えのよい「作品」に注目が集まったりしがちですが,学習過程を含めた「資質・能力」を育成する指導の実現を全教員で目指すことが大切なのです。「作品から子どものつくりだす喜びの声が聞こえるよ」と先生同士が語り合える,そんな子どもを中心とした「学校」になるといいですね。