ブックタイトル造形のABC
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造形のABC
2造子どもが形のQ&A見える:図画工作の評価で,子どものつぶやきや作品,座席表を使って見取りをしていますが,他に,どのような方法があるのでしょうか。:図画工作の評価は,子どものよさや可能性を見取るものです。子どもの活動中のよさを感じ取る方法があれば,どんな方法でもOKです。写真に撮影して記録することや,個々の子どもの作品を時系列に並べて成長を見取ることなどもできます。造形のQ&A「感じ取る」と「わかる」「感じ取る」は感性です。「わかる」は理解です。どちらも見えないものをどう見取ろうとするかというときに必要です。改まって考えると難しいように見えますが,普段,私たちは身の回りの人の行動や仕草,表情や声の強弱,息づかいなど,その場の雰囲気まで感じ取った上で「評価」しています。子どもと,その場にいることが大切なのです。数値に置き換えられた評定は,結果としての評価です。評価は,子どものよさを見取ることなのです。ですから,ほめや励ましは,評価に裏付けられた「指導」です。どれがどんなよさなのかが,評価された人やその評価を受けた人の保護者などが「わかる」ともっといいのです。その見方のもとになるのが評価規準です。そのよさは,四つの観点別の学力として規定されています。「造形への関心・意欲・態度」「発想や構想の能力」「創造的な技能」「鑑賞の能力」です。これらの能力が発揮されていることを気付くことが評価です。はじめのうちは,区別や重なりで不安なところもありますが,要は川の流れのように,四つの観点別評価からはじまりますが,総体的に「子どものよさ」の海へ連なるのです。一つの授業で四つの観点全てで学級全員を見取るのは無理があります。「子どもが見えるということ」は,本当にその子への見方が変わっていき,先生自身の指導観や教材観も変わる営みです。この考えは,どの教科にも共通することと信じています。3「~しながら」が大事「子どもスイッチ」は活動とともにON!発想が生まれるときは,「ひらめき」が天から舞い降りるようです。沈思黙考する姿は哲学者にはぴったりかもしれません。でも造形活動の多くの場合「~しながら」がとても多いものです。「材料に触れながら」「かきながら」など,手など全身を働かせているときです。授業のはじめに先生の話や指示が多すぎて,子どもの意欲が萎えていくことを見ることがあります。授業前にすべきこと,授業のはじめに話すこと,授業の途中でもできることなど,はっきりさせておくことが大切です。子どもの心に火を付ける「子どもスイッチ」は,活動の中にあります。45