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概要

造形のABC

11造座形席の表へのメモは,Q&A第二の記憶:評価の際「座席表に文字で記入」とは,具体的にどのようにすることでしょうか。:記憶だけでは忘れるので,自らの手で,記録することが何より重要です。「指導日誌」「備忘録」など,先生自身のスタイルに合ったものに,記録することです。評価情報は,一つではなく,多角的に集めることが大切です。作品や付箋,子ども自身が書いたカードなども評価情報となります。座席表については,「場所」も一緒に記録することになるので役立ちます。*)でも,記録して保存しただけではいけません。子どもの成長に寄与できるよう指導につなげることが大切です。その記録を保護者との懇談の資料としたり,指導要録等に転記したりして次の指導に生かすことです。造形のQ&A写真に記録するなども効果的要は,子どもの成長を分かち合える親などに,作品ではなく,活動中のよさを伝えることに意味があります。活動中の写真は,その子どもの学びの軌跡を見付けることができるからです。さらに効果的なのは「活動のはじめ」「活動の途中」「完成間近」など,子ども一人一人のプロセスを教室内に掲示し,互いによさを感じ合える環境をつくることです。また,スライドショーなどにして,授業の前や後に見合う時間を取ることも有効な手立てとなります。また,年度末や学期末などの,評価や評定のとき,活動の様子を写した写真は「記憶の呼び起こし」として大切な資料になります。12座席の形態は?:どのようなときにグループ活動にして,どのようなときに個人の活動にするのがよいのでしょうか。:教室内の子どもたちは,「子どもネットワーク」でつながっています。ですから,鑑賞の能力を育成しようとするときは,グループが効果的です。表現している間にも,自然に鑑賞の活動が生まれるからです。高学年などで,対象と向き合うような題材,個人の発想や構想を大切にしたいときは,思索できるよう個の活動を意識します。日常的には互いのよさを認め合ったり,協同のよさを感じ合ったりすることのできるグループがよいかと思います。「21世紀の学力」では,子ども同士の対話や体験を通して自ら学ぶ「アクティブ・ラーニング」が重要視されています。体験も対話も十分に備わっている造形活動を通して真の学力を身に付けることです。そのためにも,日頃の学級の雰囲気が共感し合える環境になっていることが何より大切です。*)中村雄二郎『共通感覚論』岩波書店197951