ブックタイトル子どものABC
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子どものABC
4時間の庭時間の庭に咲く花人間は皆「時間の庭」をもっています。出会いを大切にすると,「時間の庭」に一つの花が咲きます。今日はどんな花がさきましたか?でも,その花は色鮮やかで,お花屋さんに並ぶような花ばかりではありません。心を寄せないと見えないような,かすかな花かもしれません。また,鮮やかな花を目立たせるようにじっと咲いている苔のようなものかもしれません。でも,そっと咲いている花に寄せる感性こそ,「時間の庭」を充実させる豊かさなのです。レイチェル・カーソン1)の「センス・オブ・ワンダー」では「知ることは感じることの半分も重要ではない」としています。知識や知恵の種を育む土壌が「感性」なのです。感性とは,小さきもの,弱きもの,はかないもの,うつろうものへ,そっと心を寄せ,感じることです。子どもは,小さな生きものにも,自分と同じように,心を寄せることができます。そして,その基準はいつも自分の中にあります。2)大人になると,見えなくなるときがあります。ですから,子どもを育てながら,再び,子どもの感性に出会って,心が洗われるのです。子どもとは,人の心を映し出す鏡のような存在なのです。あなたの子どものころに咲いていた「時間の庭」の花は,今も枯れずに同じように咲いていますか。81)レイチェル・カーソン,上遠惠子訳『センス・オブ・ワンダー』新潮社19962)ターシャ・テューダー『思うとおりに歩めばいいのよ』2002うた*)ペニシア・スタンレー・スミス『ペニシアの四季の詩』2014