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概要

子どものABC

11子どもをたたいてはいけません親のすることは「まねる」ここに相田みつをの詩があります。アノネ親は子供をみているつもりだけれど子供はその親をみているんだな親よりもきれいなよごれない眼でね*)相田みつを(『しあわせはいつも』所収)子どもは,生きるために学ばなくてはなりません。食事をすること,眠ること,ウンチやおしっこをすることなどなど,その仕方の多くは親から学びます。親どなの気にいらないことがあるたびに,「怒鳴る」,「たたく」などを続けていると,今度は親の見えないところで,子どもにも同じ行動が現れます。たとえば,幼稚園や保育所そして学校で,友だちを平気でたたいたりすることになるのです。先生は,家庭での親の叱り方などわからないことが多いので「どうして,友だちをたたくの?!」と叱っても,叱っても,その行為は繰り返されます。また,家庭でたたかれて育った子どもは,友だちをたたくという行為に及ぶばかりではありません。常態的にたたかれることで「無気力」になり,自己肯定感を失い,「自分はたたかれてもしかたのない悪い子ども」だと,自分を責めるようになります。養育環境や人間環境によって,悪くもよくもなります。親として,どんな存在であるべきか,「子どもの目」を通して自分を省みることから,子育ては始まります。スタートラインは,いつも目の前にあります。育てたように子どもは育つのです。16*)相田みつを『しあわせはいつも』文化出版局1995*)佐々木正美著相田みつを書『育てたように子どもは育つ』小学館1999