ブックタイトル子どものABC
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子どものABC
13子どもをよりよく育てたいのなら大人が子どもを育てる大人にも大人の事情があるように「子どもにも子どもの事情」があります。子どもの世界に親や大人が過度に入り過ぎると,子ども同士の関係がギクシャクします。そのひとつに「先生の悪口を子どもの前で平気で言う」ことが挙げられます。たとえ先生に「非」がある場合も,子どもの前で言ってはいけません。先生と親は大人同士です。先生を弁護しているのではありません。親から聞く先生の悪口によって,子どもの先生に対する見方や感じ方が変わります。それも否定的な見方に変わるのです。先生に対する信頼度が低下すると授業の理解や学習意欲も失っていきます。同じように親のぐちの相手を子どもに求めてはなりません。家庭は子どものストレスを解消するところです。家庭が夫婦で支えるべきものである以上,大人同士で解決すべきものです。先生にも親にも,大人の対応が求められます。大人のいざこざに子どもを巻き込んでは絶対にいけません。子どもには「子どもの世界」があり,大人には「大人の世界」があることをしっかり認識することです。子どもが,子どもを育てることはできません。大人が子どもを育てるのです。「大人」としての節度や良識があって,子どもを育てることができるのです。「学校」と「家庭」の違いを呼吸にたとえた話があります。子どもは,「学校」でたくさんの知識や技能を吸い込んできます。「家庭」は,息をはくところです。子どもの成長は,吸うことと,はくことで心豊かに育つのです。今の日本の子どもには,真に息をはくところがあるのでしょうか。18