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概要

子どものABC

18子どもは「作品」?!自分で自分をつくるある親御さんから「子どもは私たちの作品です。いい教育を受けさせたい」と言われました。「早めにいいことばかりを与えたい」と願っての親心から出た言葉だったのでしょうが,果たしてそうでしょうか。子ども時代に,親の力で,子どもが自分の力で解決しなければならないことまで,手出し口出しすると,子どもは何を考え行動するようになるのでしょうか。子どもが,自分の力で自分をつくりあげるならば,親の役割は,「親」の字のごとく「親:木の上に立って見る」程度の距離を置くことです。子どもが安心して活動できて,何かあったら対応できる距離のことです。「:土の上に立って見る」過干渉でも行けません。また放置するような「:山の上に立って見る」遠い存在でも子どもは安心して自分を表現しません。子どもを4見ているという監視する見方ではなく,子どもが4見えている距離に身を置くことが大切なのです。親子関係の問題のほとんどは親の側にあります。「あなたの子は,あなたの子ではありません。自らを保つこと,それが生命の願望。そこから生まれた息子や娘,それがあなたの子なのです。あなたを通ってやって来ますが,あなたからではなく,あなたと一緒にいますが,それでいてあなたのものではないのです。子供に愛を注ぐがよい。でも考えは別です。子供には子供の考えがあるからです。」1)子どもは,あなたの所有物ではありません。「うまい子育て法」などありません。親としてできることは,子どもに健康な体と常識と自立心を育てることです。育てる1)カリール・ジブラン著佐久間彪訳『預言者』至光社199023