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概要

子どものABC

19子どもは感じたことから学ぶしつけの違いしつけの基本はまず「自分の子どもを信じる」ことから始まります。ひとそして,集団の中で生きるために,「他人を傷つけひない」「他と人ひのものを取らない」「他と人の心を傷つけない」ということを,失敗しながらも,自ら身に付けていく過程を温かく見守る親であることが大切です。そうすると柔らかい心が芽生えてきます。柔らかい心は「包み込む心」からしか生まれません。からだ祖父母のころの母親のしつけは「体」で,今はくち「口」で,といわれます。たとえば,起床のときも,以前は「朝は台所から響く包丁の音や,みそ汁の匂いで起きる」,今は「起きなさい!」という言葉で起きるなどのようなことです。でも,起こされるのが「親」だとしたらこれは大変ですが,就業の形が劇的に変化し,親も深夜からの仕事などに就いて,生活の基盤をつくるのに精いっぱいという家庭もあります。「親」という業を背負い,自身の人生を生きることしか,考えが及ばないというのであれば,他力に頼りながらも自立の道を目指さなければなりません。良寛和尚の言葉といわれている「俺が4俺が4がの<我>を捨てて,おかげ4おかげ4げの<下>で生きよ」の中には,「自分が4」「自分だけが4」と独りよがりにならず,他の人の力を借り感謝しながら成長することの大切さが説かれています。子育てに完璧などありません。子どもを取り巻くすべての人が「親」になるのです。子どもは,よりよく友だちにも育てられています。ですから,自分の子どもを育てようとするのであれば,自分の子どもを取り巻く,友だちもいっしょに育てることも大切です。24