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概要

子どものABC

38本来あるべき姿を求めて子育てに完璧はない子育てに完璧はありません。隣を見たり,他の人と比べたりすると,色々なことが見えて羨ましく思ったり,妬ましく感じたりして,自分の子育てを否定することになります。子育てに完璧はありませんから,完璧を求めても無理です。肩の荷を少し下ろして,自分の子どものことを見つめ直してみてください。今まで,比べて見たから,「負」と感じていたことも,例えばのんびりした性格も,「私を見ながら育ったんだもの」と考え,自分の生活を少し変えようとか,夫婦で意見の違いを認め合いながら他の人のアドバイスも受けようとか,「家族」を中心に,子育てを楽しんでください。大切なのは,「家族」の幸せを見失わないことです。迷惑をかけないこと子育てで「教えなくてはいけないこと」があります。「弱いものいじめをしない」「盗みをしない」などは,親がはっきりとした態度で教えなければなりません。逆にいうと,それ以外は,自分で考え行動する必要があるということになります。子育てや「しつけ」の基本にあるのは,人に迷惑をかけないことや,人と気持ちよく接することです。他の人に迷惑をかけず生きるには,何が必要かを考えながら,実践することです。このことは,子どもも大人も「自立」への道を歩むことにつながります。また,人と気持ちよく接するためにはどんな受け答えが必要か考え,電話の応対や挨拶など基本的なことを,親自身が実践することです。教育は,「人は,その本来あるべきもののごとく」1)を求めています。子どもがもっている人間本来の姿を見い出すことなのです。441)ハーバート・リード著植村鷹千代・水沢孝策訳『芸術による教育』美術出版社1953