ブックタイトルサクサクできる!パズル型スタートカリキュラム作成支援ツール「サクスタ」

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概要

サクサクできる!パズル型スタートカリキュラム作成支援ツール「サクスタ」

「スタカリ」の「カリマネ」を「」で実現しよう次期学習指導要領では,アクティブ・ラーニングに次いで,カリキュラム・マネジメント(略称カリマネ)が注目されています。学習指導要領を受け止めつつも,子どもや地域の実態や「カリマネ」とは,特性を踏まえ,教育目標を設定し,その実現のためのカリキュラムやその具体としての授業づくりのための基本方針を決定し,日々の授業を通して見直し・改善を図っていくことです。スタートカリキュラム(略称スタカリ)も地域において共通ではありません。校区の地域性や学校規模,家庭環境,幼稚園や保育所等の教育内容・方法及び児童の実態など,一つとして同じ小学校は存在しません。これらの実態を踏まえつつ,学校ごとに自校のスタカリを作成することが求められています。しかし,スタカリが完成すればそれでよいのではありません。その計画に基づき日々の実践を通して見直し・改善を図ることが重要であることはいうまでもないのです。文部科学省作成の『スタートカリキュラムスタートブック』(平成27年1月)にも,「スタートカリキュラムのマネジメント」(pp.14-15)において,全校体制でスタカリを作成・実施し,子どもの姿を通しての反省・検証・改善を推進していますが,必ずしもうまく機能していない実態があります。「理念は理解できるが,どのようにして作成していけばよいのかわからない」といった声が聞かれます。そこで,各校において地域や児童等の実態を踏まえてスタカリを簡便に作成し,実践を通して容易に加筆修正が可能なツールを開発しようと考えました。それが,サクサクできるパズル型のスタートカリキュラム作成支援ツール「サクスタ」です。村川雅弘(鳴門教育大学)学校力の向上幼児期の教育と小学校教育の滑らかな接続を意識し「スタートカリキュラム」をマネジメントできる学校スタート期の児童の「安心」「成長」「自立」Action(改善)●「サクスタピース」の改善●自校の「スタートカキュラム」の改善スタカリのカリマネを上の図のように考えて開発しました。では,まず,「自校のスタカリ」を作成します。「Plan(計画)」段階です。時期は前年度の2月から3月が望ましいでしょう。学校長のリーダーシップの下,教務主任や現1年担任,その年度の生活科主任等が中心になり,児童や地域等の実態を踏まえて作成します。その際,「スタートカリキュラム」の完成例が参考になります。「スタートカリキュラム」完成例(pp.14-15)を加筆修正して作成してもよいですし,「各教科等別サクスタピース」(pp.12-13)をコピー&ペーストして作成してもよいでしょう。新年度の体制が決まれば,全教職の協力の下,作成した自校のスタカリを実施します。「Do(実施)」の段階です。同時に,Plan(計画)で作成した「自校のスタカリ」を元に,学級数や各学級の実態に応じて学級ごとに週案を作成します。Doの(p)に当たります。日々の授業(d)を踏まえ,児童の姿を元に週案の見直し・改善を図ります(c,a)。この小さなpdcaが複数回(例えば,スタカリの実施週数)繰り返されます。この部分が「学級のスタカリ」になります。教師力の向上スタート期の児童の学びと育ちを見取り,指導できる教師「小一プロブレム」発生の未然防止学校による「スタカリ」を核としたマネジメントサイクル子どもの姿自校の実態地域の実態「」Plan(計画)●「サクスタ」による自校の「スタートカリキュラム」の作成●実施の周知(全教職員・家庭)目の前の子どもの姿・学級の実態p(計画)●週案の作成●環境構成の工夫a(改善)●教師の指導のあり方●次週の「スタカリ」への反映Check(評価)●児童の学びと育ちの振り返りDo(実施)●全教職員の協力のもとの実施a●教師の指導のあり方の振り返りp1年生担任による週案を核としたマネジメントサイクルcdd(実施)●日々の授業の工夫と実施c(評価)●日案への記録●児童の学びと育ちの振り返り●教師の指導のあり方の振り返り(八釼明美2015)「スタカリ」の「カリマネ」を「サクスタ」で実現しよう作成に当たり,各教科等の地域カリキュラムとして歴史ある愛知県の知多地方教育計画案(通称,知多カリ)の「27年度版スタートカリキュラム」作成を手がけられた八釼明美先生に,スタカリ作成のノウハウを一般化してもらいました。一定期間のスタカリが終了した頃に朱書きされた週案を元に,「自校のスタカリ」の見直し(Check),サクスタピースやスタカリの改善(Action)を図っておけば,次年度につながっていきます。「サクスタ」で各校のスタカリが充実し,学校力と教師力がさらに向上していくことを願っています。2 3