ブックタイトル子どもとつくる図工の時間
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子どもとつくる図工の時間
23Chapter 3 ● 授業をおこなう 今まで活動に没頭していたので、少し離れた目線で自分や友だちのつくったものを鑑賞する場を設けました。「こんなくふうができたのか」「私のと似てる」「光が強いともっときれいになるよ」などと子どもたちの声が聞こえてきました。自分や友だちの表現を土台に、表現を発展させることに意欲をもつとともに、次回の活動への期待が膨らみ始めました。「ようし、次は外に出て太陽の光でためしてみよう」と提案すると「やってみたい!」と弾んだ声が返ってきました。 一回の授業をとじるときは、次の活動への期待を高め、表現の発展につなげることが大切です。「一つの題材」をとじる 「光のハーモニー」の終末の場面では、光の効果を考えて表した作品を校庭に並べて美しい場を構成し、できあがった空間を鑑賞しました。 校庭に映しだされた光の美しさに満足する子どもたちに、「こんなふうに光が美しいと思ったことがあるかな」と尋ねました。すると、「ステンドグラスを見たことがあるよ。太陽の光が当たってきれいだった」「水槽の中にビー玉を入れるとキラキラしてきれいだった」という反応。過去の経験と学習したことが結びつき、学びと生活がつながった瞬間です。「これからも光がつくりだす素敵なことを見つけていこうね」となげかけて題材をとじました。 それから数日後のことです。窓際に置いたピンクのガラスの花瓶に光が差し、机に美しい模様が映しだされていました。「見て! ピンクが映ってきれい」と、うれしそうに友だちに教える子どもがいました。授業後も学びが生きている姿に、にっこりしてしまいました。 一つの題材をとじるときは、その題材での学びを視点にして日常生活を新鮮な目でとらえ直したり、生活を豊かにする美術の働きに気づいたりできるように促してみましょう。