ブックタイトル子どもとつくる図工の時間

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概要

子どもとつくる図工の時間

26活動の変化をたどり、記録する ある授業でのお話です。Aさんは、なかなか粘土を触りませんでした。しばらくして、ようやく粘土をボールのように丸め始め、のし棒で伸ばしていきました。すると、友達から「丸めたら立ちそうだね」と声をかけられました。これをきっかけにAさんの活動は活発になり、筒状にした粘土を削ってはつけ足しを繰り返していきました。授業の終わりには、「タワーになったよ!」と自分の作品を誇らしげに紹介していました。  一時間の授業の中で、子どもの活動は常に変化していきます。変わったきっかけは何だったのか、それぞれの活動にどんな価値があったのかについて考えるには、授業記録をとることが役立ちます。また、授業記録をとることで、指導している先生が子どもの活動をどのようにとらえ声をかけているのかを知ることができます。授業を記録していくと、自分が授業で見たかったところ、自分の改善したいところがつかめてきます。ノートにまとめて記録をためる 研究授業などでは授業者の指導案が配布されることが多いと思います。授業が始まるまでに、指導案にしっかりと目を通しておくことで、授業の見え方が変わってきます。指導案には、本時のねらいや手立てなどが書いてあるので、ねらいに向かって子どもたちが活動できているか、確認しながら授業を見ることができます。 授業記録をつけるときは、指導案の横にメモするだけではなくて、ノートを用意して記録をためておき、いつでも振り返れるようにしましょう(指導案のコピーをあとで貼っておくと更によいと思います)。 とはいうものの、最初はどのように記録をつければよいのか分からないですよね。28、29ページでは二つの方法を紹介します。色々な方法をためし、自分に合った記録方法を見つけ、授業研究に役立てましょう。授業記録をとろう森實 祐里(北海道 大倉山小学校)2授業記録のおたすけアイテム2 色ボールペン記録をとるときは、複数の色を使い分けると分かりやすいです。?先生/子ども?指示/評価?つぶやきや会話/活動など、ルールを決めて二色くらいで使い分けするとよいでしょう(色分けしすぎると、あとで混乱してしまうので注意)。カメラ子どもの活動は、友だちや先生との関わりだけでなく、材料を置く場所や置き方、板書、掲示物、机の配置といった場の設定に支えられています。真似したいな! と思ったら、許可を得て写真を撮りましょう。授業中は子どもたちの肖像権などに十分な配慮が必要ですが、授業前、討議のあとなどは撮影の許可が得やすいです。写真がNGの場合は、簡単なイラストで記録するのもよいでしょう。