ブックタイトル子どもとつくる図工の時間
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子どもとつくる図工の時間
43Chapter 6 ● わたしの授業題材のきっかけ 外で遊ぶのが大好きな子どもたち。晴れの日の休み時間には教室が空っぽになり、子どもたちの楽しそうな声で運動場が彩られます。でも今日は雨。ただでさえ、雨の日はつまらないと思っている子どもたちなのに、冬の雨の日は、空もどんより、気分も下がってひんやり…。そんな雨の日に、いや、そんな雨の日だからこそ、子どもたちが考えていることを知りたくなりました。 雨の日は、空から落ちてくる雨粒が普段の景色の見え方・感じ方をガラリと変えてしまいます。空気の匂いも、聞こえる音も、廊下の明るさも、子どもたちが過ごす場所も変わってきます。子どもたちは、雨の日の薄暗い廊下から、何を感じるのでしょう。流れる雨水から、何を思い浮かべるのでしょう。「いつもと少し違う、雨の日」に造形遊びをしたら、「いつもの場所の、新たなとらえ方」が子どもたちの中に芽生え、晴れた日とは全く異なる環境の生かし方や発想が生まれてくるかもしれない、と考えました。事前の準備 活動場所や用意する材料を考えるとき、私は「子どもたちは、どんな活動を思いつくかな」と思い浮かべます。まず、「雨の音から発想を広げる子がいるかも」「廊下の薄暗い感じから思いつく子もいるかも」などと想像しながら、活動が生まれそうな場所を事前に見て回りました。実際に見て回ることで、「手すりにひもを結びつけようと思いつくかも」「接着剤は何を用意しよう」「他学年の学習の妨げにならないかな」など、必要な準備や配慮に気づくことができます。場所の確認と同時に、用意する材料も検討していきます。「雨水の流れる様子をスズランテープで表現しようと思いつく子がいるかも」「色セロハンを使いたいという子もいそうだな」というように、子どもがほしがりそうな材料や、用意しておいたら発想が広がりそうな材料について考えました。 今回の題材では、画用紙、色画用紙、色セロハン、スズランテープ、たこ糸、ビニル袋、プラカップ、針金、カラーペン、雨具を用意しました。授業をかんがえる1授業計画四時間雨の日の様子から感じたことをもとに場所や材料に関わり、イメージしたことを形や色で表現する。① 雨の日の場所の特徴をとらえ、イメージをどのように表すか考える。② 雨の降る様子を感じながら、身近な材料を使ったり、組み合わせたりしてイメージに迫る。③ 雨の日や場所・材料の特徴を生かして表されたもののよさや美しさ、活動の意図について話し合う。展 開 評価規準 目 標 時 数関 雨の日の様子から感じたことをもとに、様々な材料を使って造形的な活動に取り組もうとしている。発 感じたことをもとに活動を思いつき、周囲の様子を変化させることを思いついている。技 雨の日の特徴を生かし、イメージに合わせて材料の組み合わせ方や表し方をくふうしている。鑑 感じたことを話し合いながら、表し方の意図や特徴をとらえ、よさや美しさを感じとっている。