ブックタイトル子どもとつくる図工の時間
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子どもとつくる図工の時間
45Chapter 6 ● わたしの授業学びを振り返る 「かさくら」グループのある子どもは、活動を振り返って、日記にこう綴っています。 「傘をさしたらバルコニーに出られる!」という感動から発想を広げたAさん。傘の重ね方には随分苦労したようでした。テープやひもを使わずに「かさくら」の形を維持する重ね方を考えたり、友だちと協力して雨が漏れないよう調整したり、傘の色の構成を考えたり、マットやカーテンをつくったり、と活動を通して学んでいく姿が見られました。子どもの変容 雨の日のどんよりした雰囲気も、子どもたちの手にかかれば楽しい雰囲気に早変わり。雨の日の環境を生かし、自分たちのイメージに合った表し方を模索する様子が見られ、図工の授業で培った力が発揮された題材となりました。 授業のあと、子どもたちは雨の日になるたびに校内を歩き回るようになりました。どうやら子どもたちは、「次はこんな表現をしてみよう」とニヤニヤしているようです。雨の日も子どもの豊かな発想と図工の魔法にかかれば楽しい一日になります。 私はいつも、バルコニーで休み時間を過ごしています。ここで友だちと話したり、悩みごとを相談し合ったりしています。今日は雨だから出られません。バルコニーに出ていつものように話したいのに、と朝からがっかりしていました。でも、今日は違いました。 私は幼い頃よく、部屋に干してある傘の中に入って遊んでいました。それを思いだし、雨に濡れないように傘を重ねたらバルコニーに出られると考えました。安定するように、雨が入らないように何度も重ね方をためすと、大きなかまくらのようになりました。特にこだわったのは傘の「色の配置」と「材料の選択」です。グループで相談し、透明の傘を窓に見立てたり、明るい色の傘で気分が晴れるようにしたり、カラーポリ袋をカーテンのようにしたりして、中で楽しく過ごせるようにしました。さらに、中で座れるように、切ったスズランテープを入れた袋を敷きました。「かさくら」の中で楽しい会話ができ、造形遊びで私の夢がまた一つ叶いました。授業をとじる3