ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

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概要

小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

30 Ⅰ 副読本編集の手順1 現地での取材活動のポイント現地での取材活動の中心は,関係者と会って十分に話を聞くことです。そうしないと自然のもっている人間生活への影響など具体的に捉えることができません。各種の施設のもっている社会的なはたらきについて具体化することもできません。関係者の話の中核となっている点について写真を撮ったり,さらに関係する人を訪ねて聞き取りをしたりすることをすすめます。こうして深みのある取材をしていきます。留意すべきことは,取材の日時がきわめて限定されているということです。ところが,自然のようすにせよ,施設のはたらきにせよ,これらは四季を通じて変化します。その変化のところを十分に聞き取る必要があります。場合によっては図表や写真が必要になります。それらをいかに入手するかということも大切な取材活動になります。また,関係者以外の人は,対象をどう見ており,どう考えているかということも必要な取材です。さらには,地域の小学校の3・4年は地域学習をどうすすめているか,その学習の成果としての児童作品にはどんなものがあるか取材することもよいことです。2 写真の撮り方のポイント写真は,明確なねらい,撮影テーマをもって撮ることが大切です。その意味でいかにアングルを設定するかがポイントになります。写真撮影で大切なことは,対象の大きさを読み取ることができるようにくふうすることです。小さな物であっても近くで撮影すれば物の形は大きく写ります。その逆も有り得るわけです。そこで,くふうとしては,対象物の大きさを読み取ることができるようにするために,比較対象物を入れて撮影します。たとえば,施設の大きさを読み取ることができるようにするために,自家用車と人を入れて撮ります。距離などの場合,電柱が並んでいれば,それを入れて撮影するといったくふうをしていくとよいと思います。なお,地域に学校があれば,地域学習の折りに使用した写真や図表などを借りることもよいでしょう。場合によっては,シャッターチャンスの問題もあって,現地の人に写真の撮影を依頼しなければならないこともあります。3 足でかせぐ取材は,歩いておこなうことが基本です。乗り物による取材では,対象を表面的に捉えることしかできません。大事なことは,対象を内面的に捉えていくことです。取材は,ねらい優先にすすめられます。決して素材優先ではありません。取材にもとづいて教材化された副読本によって,学習する児童の社会への理解が深まるための事実・内容を具体的に捉えることです。歩いて取材するなかで予期せぬ素材に出会うことがあります。それが楽しみの一つでもあります。現地で取材をする