ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

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概要

小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

40 Ⅱ 原稿のつくり方1 写真や図版教材の役割を考える3・4年の副読本の教材が文章教材のみということは考えられません。児童に興味・関心をもたせ,内容をわかりやすくするためにも,写真・挿絵・地図・統計図表など各種の資料が用いられます。そこで考えておかなければならないことは,それらの資料のもつ役割について明確にすることです。このことなしには文章を書くことができないといってもよいのです。資料のもつ役割についてあげてみると,次のようになるだろうと思います。・文章と一体となっている……社会事象を写真で示し,それを文章で記述する。地理的位置を地図で示し,それを文章で述べるといった例です。この場合,資料と文章との関係は相互補完の関係にあります。・文章で示されている内容を補充する……副読本では,とくにページ数が少なく割り当てられることが多いので,文章で示した内容以外で必要とされる内容を地図や表で示すことがあります。いずれにしても各種の教材をバランスよく構成していくことが大切です。その中で文章記述が具体化されるということです。2 本文で示す本文は,授業の流れにあたるところですから,児童の思考をうながすくふうが必要です。導入の段階などでは,「○○さんのクラスでは,買い物のくふうについて考えてみました。」というような場面を出して,資料をもとに構成していく手法がよく用いられます。これは児童の調べ方のもととなります。また,「ここの工場ではどんなものをつくっているのかな。」「あそこを見てごらんよ,くつがたくさんおいてあるよ。」というように,児童の会話形式にして,調べ活動をおこなっているようすについて示すこともできます。エピソードのようなものを織り込む場合には,文字を小さくして本文の中に織り込んでいくことがあります。活動的にするには,このような手法も有効ですので,取り入れてみてください。3 資料を見させる写真や地図あるいは挿絵,統計図表と,各種の資料をページの中に置いただけでは,児童は読み取りをおこないません。実際に本文の中でその資料を見るよう示さなければなりません。たとえば,「みなさんのまわりには,昔を伝える道具はありますか?次の挿絵をみて考えてみましょう。」とサンプルになる挿絵を資料として取り上げます。こうすることで,児童は,身のまわりから昔の道具を探す視点で資料を見ようとします。資料の見方の「問いかけ」も大切な編集の配慮です。たとえば,小単元「店ではたらく人びとの仕事」で,スーパーマーケットで働いている人の大きな写真を入れたとします。その写真のそばに,「いろいろなものがならべられているね。だれがどこでつくったのかな。」という児童の吹き出しを置きます。このような「資料の見方の示唆」も,児童をひきつける大切なポイントです。写真や図版のはたらきについて