ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

ページ
6/92

このページは 小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕 の電子ブックに掲載されている6ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

4 新学習指導要領による『地域学習』のあり方1.新学習指導要領における地域学習の改善(1)  新しい時代に求められる資質・能力の育成を目指して新学習指導要領では,“新しい時代に求められる資質・能力を子どもたちに育み,「社会に開かれた教育課程」の実現を目指す”という基本方針を掲げ,各教科等の目標及び内容に様々な改善が加えられている。社会科においては,次に示す通り,教科の目標が大きく改められている。 この改善の経緯など詳しい解説は割愛するが,ここでは,新しい時代に求められる資質・能力が具体的にどのような資質・能力なのかについて簡単に触れておきたい。◆新しい時代に求められる資質・能力とは 新学習指導要領では,「生きる力」を育てるという旧学習指導要領の方向性を受け継ぎ,知識及び技能と思考力,判断力,表現力等をバランスよく育成するとともに,「生きる力」をより一層具体化するために,教育課程全体を通して育成を目指す資質・能力を次の3つの柱で整理している。 社会科においてもこの改善の方向を受け,教科の目標,各学年の目標及び内容の示し方が,資質・能力を前面に打ち出す形で大きく改められている。 すなわち,新学習指導要領による社会科の教科の目標においては,次に示す資質・能力の育成を求めているのである。新学習指導要領による『地域学習』のあり方安野 功■旧(平成20 年版)学習指導要領 社会生活についての理解を図り,我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育て,国際社会に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う。■新(平成29 年版)学習指導要領 社会的な見方・考え方を働かせ,課題を追究したり解決したりする活動を通して,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の形成者に必要な公民としての資質・能力の基礎を次のとおり育成することを目指す。(1 )地域や我が国の国土の地理的環境,現代社会の仕組みや働き,地域や我が国の歴史や伝統と文化を通して社会生活について理解するとともに,様々な資料や調査活動を通して情報を適切に調べまとめる技能を身に付けるようにする。(2 )社会的事象の特色や相互の関連,意味を多角的に考えたり,社会に見られる課題を把握して,その解決に向けて社会への関わり方を選択・判断したりする力,考えたことや選択・判断したことを適切に表現する力を養う。(3 )社会的事象について,よりよい社会を考え主体的に問題解決しようとする態度を養うとともに,多角的な思考や理解を通して,地域社会に対する誇りと愛情,地域社会の一員としての自覚,我が国の国土と歴史に対する愛情,我が国の将来を担う国民としての自覚,世界の国々の人々と共に生きていくことの大切さについての自覚などを養う。ア「何を理解しているか,何ができるか(生きて働く「知識・技能」の習得)」イ「理解していること,できることをどう使うか(未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の育成)」ウ「どのように社会・世界と関わり,よりよい人生を送るか(学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性等」の涵養)」