ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

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小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

58 Ⅲ 原稿執筆のポイントふりかえり活動の具体化1 ふりかえり活動のポイントふりかえり活動は,学習を通して気づいたこと,追究したことの喜びや見方・考え方の変容など,学習成果を確かめ深める場です。1時間の終わりに,その時間の知識の整理をする授業風景を見ることがあります。なかには,担任が事前に用意したキーワードなどを黒板に展示し,児童にノートに書かせ唱和させる授業も依然としてあります。知識をがっちりと身につけさせたいとの教師の気持ちは理解できますが,果たしてそれでよいのでしょうか。社会科の学習で大切なことの一つは,学習の問題の追究を通して事実が明らかになり,その事実を通して児童のもつ見方・考え方がゆさぶられ,その結果として,児童のもつ社会認識(見方・考え方)の変容を期待することにあると思います。そして,いま一つは,自分で問題を見つけ,よりよく解決する資質や能力を育てることだと考えます。学習したことをもとに,調べたこと,自分で考えたこと,みんなで話し合ったことなどを表現する時間が,「ふりかえり」の活動の時間です。「ふりかえり」における児童の表現は,決して同じではありません。たとえば,児童の水に対する思いは,児童それぞれに異なります。心を動かされた事実も異なります。そうしたことをみんなで話し合い,相手の考えを共感的に理解し,自らの見方・考え方を深めていくことが大切なことです。そして,学習の過程をふりかえって見方・考え方や調べ方,話し合い方などについて,自己評価をおこなうことも大事なことです。2 ふりかえり活動の基本ふりかえりの基本は,どんなことを,どのような方法で学習したのかといった問題解決のプロセスと,学習してわかったことや自分やみんなの考えをふりかえることです。その基本的な手順を,教科書の単元末のページを参考に考えてみましょう。① 「学習のはじまり,調べる計画,見学や観察,調査,まとめ」の各活動のふりかえり② 「学習成果,調べ方,学び方」のふりかえり③ 「数人の意見の発表,追究したい問題の設定,問題についての話し合い」のふりかえりなど,体験的な活動と話し合い活動のふりかえりの手順が示されています。こうした基本的なプロセスをもとにして,体験的な活動を通した学習の成果などを新聞やまんが,ペープサートなどで表現したり,みんなで考えたい問題をクラスやグループで話し合ったりすることを構成することが大切なことになります。副読本のふりかえりでは,こうした表現活動を児童の実態に即しどう書き表すかが求められています。③の問題についての話し合いの場面 ( 『小学社会3・4年下』P.81)