ブックタイトル小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩

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概要

小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩

17小1?小2 累積度数と累積相対度数学習指導要領で,中1 の〔用語〕に累積度数が追加されました。ここでは,累積度数と累積相対度数について述べます。1.累積度数累積度数は,度数分布表で,最小の階級から各階級までの度数の総和です。度数分布表では,右の表1のように表します。最大の階級である25 ~30 の累積度数は度数の合計と一致するはずなので,このような表を作成した際は,必ず確認させましょう。2.累積相対度数累積度数と同じように,各階級までの相対度数の総和を求めると累積相対度数が得られ,ある階級以下の全体に対する割合を知ることができます。表2は,表1に相対度数と累積相対度数を付記したものです。表2で,0 ~5の階級の相対度数と5 ~10 の階級の相対度数は,どちらも0.08 となっています。この値は,3/40 の商0.075を四捨五入して求めた近似値です。0.08+0.08=0.16 となりますが,2つの階級の累積度数6 を度数の合計40 でわった商は0.15 です。このように,四捨五入して算出した相対度数を累加計算する方法と,(累積度数)/(度数の合計) の商で求める方法とで値が変わってくる場合があることには注意が必要です。2つの方法のどちらが正しいということはなく,後述する相対度数の合計と同じようにいくつかの対処方法があります。なお,(累積度数)/(度数の合計) の商で求める方法で累積相対度数を求めていけば,最後の階級の累積相対度数は必ず1.00 となります。3.相対度数の合計が1.00 にならない場合表2では,相対度数の合計が1.02 となっています。これは,四捨五入で生じた丸め誤差によるもので,小5で割合を学習する際にも問題になるところです。(P.7 参照)小学校では,子どもが帯グラフや円グラフをかいたり読んだりする都合上,合計が100%になるように調整することを指導します。これにならって相対度数の合計を1.00 にしたい場合は,度数が最も大きい階級の相対度数を操作すると,全体的な印象への影響が少なくて済みます。このような調整をせずに,合計を1.02のまま示す方法もあります。表2 通学にかかる時間時間(分) 度数(人) 相対度数累積度数(人)累積相対度数以上未満0 ?5 3 0.08 3 0.085 ?10 3 0.08 6 0.1510 ?15 7 0.18 13 0.3315 ?20 12 0.30 25 0.6320 ?25 10 0.25 35 0.8825 ?30 5 0.13 40 1.00合計40 1.02表1 通学にかかる時間時間(分) 度数(人)累積度数(人)以上?未満0 5 3 35 ?10 3 610 ?15 7 1315 ?20 12 2520 ?25 10 3525 ?30 5 40合計40中1