ブックタイトル小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩

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概要

小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩

18小1?小2度数分布表に整理されたデータの特徴を視覚的にとらえやすくするために,階級の幅を横,度数を高さとする長方形を,すき間を空けずに階級の小さい方から順に並べたグラフをヒストグラムといいます。小6で指導する柱状グラフと同じものです。1.棒グラフとヒストグラムの違いヒストグラムの形状は小3で学習する棒グラフと似ていることから,子どもはこれらを混同しがちです。それぞれの違いについておさえておきましょう。例えば「好きな動物調べ」の結果を表す棒グラフでは,横軸に「いぬ」や「ねこ」といった項目(分類や種類の違い)が表示されます。一方,ヒストグラムの横軸には階級(数量)が表示されます。また,棒グラフをかくときは原則として,長方形を長い順に並べ替えてかきます(「その他」は最後にかく)が,ヒストグラムでは階級の小さなものから示し,順番を変更することはできません。さらに,棒グラフをかくときのすき間は単に見やすくするためのものですが,ヒストグラムでは原則として,すき間は空けません。長方形がないことは「該当する階級の度数は0」という意味になります。2.ヒストグラムの見方ヒストグラムの見方として,次のような観点があげられます。・全体の形(単峰型,多峰型,L 字型など)・山すその幅が広いか,狭いか・山が最も高いのはどこか・山は高いか,低いか・左右対称か,左右非対称か・外れ値,不連続な部分の有無最も基本的なヒストグラムの形は,単峰型で左右対称なものです。これは,データのもとになる集団が同質である場合に見られる形です。山すその幅が広くて山が低ければ散らばりが大きいデータといえ,山すその幅が狭くて山が高ければ散らばりが小さいデータといえます。多峰型になるデータは,男子と女子のように,異なる性質を持つ集団が混在している可能性が考えられます。3.ヒストグラムと代表値完全に左右対称な分布の場合,平均値と中央値は同じ値になります。単峰型で左右対称なものでは,最頻値もこれに一致します。(以下の図はイメージ)左右対称でも,右上のイメージ図のように,実際には値があまり存在しない値の付近に平均値や中央値がくる場合もあります。右のイメージ図のようなヒストグラムは「右にすそが長い分布」といい,一般に最頻値< 中 ヒストグラム(柱状グラフ)右にすそが長い6中1