ブックタイトル小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩
- ページ
- 26/36
このページは 小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩 の電子ブックに掲載されている26ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩 の電子ブックに掲載されている26ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩
24これまで中2で指導していた確率の内容の一部が,中1へ移行しました。1.確率の意味確率とは,あることがらの起こりやすさの程度を表す数のことです。確率がp であるというのは,同じ観察や試行を多数回繰り返したとき,そのことがらが起こる相対度数がp に近づくという意味です。決して起こらないことがらの確率は0,必ず起こることがらの確率は1で,0 p 1です。また,「ことがらA が起こる確率が12 」というのは,「ことがらA が,2回に1回は起こることが期待できる」という意味であり,「2回に1回は必ず起こる」という意味ではありません。このことは,簡単な実験を通して確認させるとよいでしょう。2.多数の観察や多数回の試行によって得られる確率中1では,多数の観察や多数回の試行によって得られる確率を指導します。このような確率を,統計的確率といいます。相対度数は,全体に対する部分の割合を示す値です。多数の観察や多数回の試行においては,(ことがらA が起こった回数)(全体の回数)が,ことがらA が起こった相対度数です。例えば,ペットボトルのキャップを20回投げたときに表向きになった回数が4回なら,表向きの相対度数は0.2 です。次の図は,1個のペットボトルのキャップを1000 回投げるシミュレーションを3回行った結果です。上の図で,20 回投げた時点の表向きの相対度数は0.25,0.35,0.45 とばらついていますが,投げる回数が多くなると,そのばらつきが小さくなっていくのがわかります。投げる回数をさらに増やしていくと,表向きの相対度数は,ある特定の値に近づいていきます。その値が,1個のペットボトルのキャップを1回投げたときに表が出る確率です。実験を続け,表が出る相対度数が0.25 という値に近づいていったならば,その確率は0.25 ということになります。相対度数は試行によって得られた結果,確定したことがらについて表された数であるのに対して,確率は不確実なことがらの起こりやすさの程度を数で表したものです。つまり,相対度数と確率は同じものではありません。しかし,日常生活や社会において,相対度数を確率とみなして用いることがあります。例えば, 野球の試合において,20 打数で8 安打の結果を残している選手X と,30 打数で9 安打の結果を残している選手中1?中2 確率