ブックタイトル小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩
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小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩
30小1?小2 標本平均と母平均1.確率にもとづく無作為抽出の理論無作為抽出した標本からどのような平均値(標本平均)が得られるかを,次の8個の値からなる母集団で考えてみましょう。表1 母集団と母平均A B C D E F G H 母平均10 20 30 40 50 60 70 80 458個の値から3個選ぶ組み合わせの総数は8C3=56 通りです。表2は,母集団から3個の標本を選んだときの全ての組み合わせと,そのときの標本平均を示しています。図1は,その標本平均の分布を表したものです。標本が無作為抽出されたとすると,全ての組み合わせが抜き出される可能性には差がなく,同じ確率で現れると考えることができます。標本平均が母平均45[10 の範囲内にある個数は図1より34 個で,1 回の標本抽出の結果の標本平均が45[10 に収まる確率は34/56 ≒ 0.61 となります。裏返せば,標本平均と母平均との誤差が[10 より大きくなる確率は(1-0.61=)0.39 です。つまり,標本平均の結果の許容する誤差を[10 とすると,5回に2回程度は,許容する誤差の範囲から外れた標本平均を得ることになります。ここで,許容する誤差を[20 まで広げると,その確率は52/56 ≒ 0.93 となり,10 回に1回程度しか範囲外にならないことになります。ここまでは,「母平均[ 許容する誤差」の範囲に標本平均が収まる確率について考えました。今度は逆に,「標本平均[ 許容する誤差」に母平均が収まる確率について考えてみます。標本平均が30 の場合,許容する誤差が表2 標本の組み合わせと標本平均標本標本平均標本標本平均A B C 20.0 B D G 43.3A B D 23.3 B D H 46.7A B E 26.7 B E F 43.3A B F 30.0 B E G 46.7A B G 33.3 B E H 50.0A B H 36.7 B F G 50.0A C D 26.7 B F H 53.3A C E 30.0 B G H 56.7A C F 33.3 C D E 40.0A C G 36.7 C D F 43.3A C H 40.0 C D G 46.7A D E 33.3 C D H 50.0A D F 36.7 C E F 46.7A D G 40.0 C E G 50.0A D H 43.3 C E H 53.3A E F 40.0 C F G 53.3A E G 43.3 C F H 56.7A E H 46.7 C G H 60.0A F G 46.7 D E F 50.0A F H 50.0 D E G 53.3A G H 53.3 D E H 56.7B C D 30.0 D F G 56.7B C E 33.3 D F H 60.0B C F 36.7 D G H 63.3B C G 40.0 E F G 60.0B C H 43.3 E F H 63.3B D E 36.7 E G H 66.7B D F 40.0 F G H 70.0024620 23.3 26.7 30 33.3 36.7 40 43.3 46.7 50 53.3 56.7 60 63.3 66.7 70母平均45↓母平均[10母平均[20図1 標本の大きさが3のときの標本平均の分布中3