ブックタイトル小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩

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概要

小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩

4小3?小4 2次元の表の作成表は,データを適切な項目ごとに配列・整理し,それらに該当する数量を対応させたものです。このような表を用いて,事象に存在する数量関係を考察します。算数で取り扱う表は統計表が中心です。2次元の統計表は小学校中学年で学習します。なお,統計表以外に日常よく使われる表としては,関数表や計算表があります。1.1次元の表と2次元の表の違い①の表は,「好きな動物の種類」という1 つの観点だけで整理されています。このように,1つの観点だけで整理したものを1 次元の表といいます。②の表は,「好きな動物の種類」と「属している組」という2 つの観点で整理されています。このように,2 つの観点で整理したものを2 次元の表といいます。3年生の好きな動物調べ    (人)組動物1組2組3組合計ぞう6 7 6きりん9 8 7とら5 6 8さる8 7 6その他6 5 7合計好きな動物調べ(3年1組)動物人数(人)ぞう6きりん9とら5さる8その他6合計① ②このような表の長所は,以下のように考えられます。・記録や集計の処理が簡単にできる。・グラフよりも,数量を正しく,しかも詳しく表すことができる。(グラフでは数値を概数でしか表せない。)・1つの表で多元的な見方が可能である。 (グラフは,それぞれの特徴を示すようなグラフへのつくりかえが必要。)2.1次元の表から2次元の表へ1次元の表のつくり方をいかして,2次元の表をかくことができるようにします。けがの種類(3年)けが人数(人)すりきず切りきず打ぼくつき指ねんざ合計学年別の人数学年人数(人)1年2年3年4年5年6年合計そのために,まず,上のような1次元の表を「どの学年で,どんなけがが多いか」という2つの観点から分類・整理する課題を設定します。ここで大事なことは,すぐに2次元の表を見せないことです。まず,学年別にけがの種類ごとの人数を整理した1次元の表をつくらせます。それらの1次元の表を項目をそろえてつなぐと,2つの観点が表の縦と横に並んですっきりすることに気づかせるのです。このことにより,子どもは,「2つの観点から分類・整理する」アイデアのよさを実感できます。3.2次元の表づくりのポイントこの学習では,表をかく目的を明確にする,子どもが目的に応じて自らデータを収集する,落ちや重なりがないように「正」の字をかいて整理したり,合計欄で総数を確かめたりするといった基本的な内容をきちんと踏まえて指導することが大切です。