ブックタイトル小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩

ページ
8/36

このページは 小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩 の電子ブックに掲載されている8ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

小学校算数・中学校数学 「データの活用」指導の初歩の初歩

6小4  折れ線グラフ1.データの違いとグラフ小学校中学年で学習する棒グラフと折れ線グラフは,次のような目的に応じています。・棒グラフ…数量の大小関係をとらえる・折れ線グラフ…変化の様子をとらえる主に集団の属性を示すデータは,棒グラフを用いて表します。(図1:好きな動物は?という集団の特徴)10 35(人)50(度)3025209 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7(時)(午前)きりんライオンぞうとらその他(午後)0プールの水の温度( 7月10日調べ)図2すきな動物調べ( 3年1組)図1プールの水の温度時間の経過に伴う数量を示すデータは,折れ線グラフを用いて表します。(図2:時間の経過に伴う水温の変化の特徴)2.グラフから何を読み取るか折れ線グラフからは,変化の割合(単位時間あたりの変化の度合い)を「傾き」で読み取ります。そのため,棒グラフより読み取りが難しく,データの提示に工夫が必要です。ポイント「変化をみる」意味を十分とらえさせたい。子どもの中には「変化」に着目できない子どもがいる。大切なのは,関連するいくつかのデータを提示し,「変化」の様子と要因とのつながりに気づかせることである。季節や場所などの条件の違いで,「変化」の仕方が違うことから,「変化をみる」意味に気づかせたい。3.読み方の多様性棒グラフでは,大小比較を通して差や割合でデータの特徴をとらえます。折れ線グラフは変化の傾向をとらえることが目的のため,棒グラフと比べて多様な読み方ができます。「部分読み」は,図2でいえば,時刻間の変化の様子を読み取るものです。最大値や最小値,傾きから傾向を読み取ります。「全体読み」は,折れ線の形からデータ全体の変化の様子を読み取ります。右上りや右下りの一直線型,山型や谷型,山や谷の数などからデータの傾向をとらえます。ポイント多様な観点で読み取ることができるようにしたい。そのためには,読み方を用いる場面づくりが必要である。例えば図2で,プールの水の温度は,夜にはどのように変化するか予想させる。山型か谷型か?何時頃が最小か?など,多様な読み方の観点を用いて予想させる。4.複数系列のグラフや組み合わせたグラフ図3のように気温と水温のグラフを1つのグラフ用紙に表したり,地図帳にのっている雨温図のように折れ線グラフと棒グラフを1つのグラフ用紙に表したりすることも取り扱います。地図帳や図鑑などで,そのようなグラフをさがさせてみるのもよいでしょう。35(度)3025209 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7(時)(午前) (午後)0気温とプールの水の温度( 7月10日調べ)図3プールの水の温度気温