ブックタイトル尾形弘先生発 学級指導のちえぶくろ

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概要

尾形弘先生発 学級指導のちえぶくろ

はくぶつかんの入口を見上げると、「転ばぬ先のつえ」と書かれた大きなつえがあります。最初にこの「つえ」の意味を考えるところから、子どもたちの学びが始まります。 ※ここでいう“転ばぬ先のつえ”とは、これから始まる学級において、先生が子どもたちとどんなクラスにしていきたいかを考えることを指しています。 考えが奥深く、何ごとにも通ずるはかり知れないちえのことを「英知」と言います。このつえはみなさんに語っています。 地球の生物は、それぞれ役割をもって生きています。小さな虫から大きなゾウまで、すべての動植物がともに生きることで、地球が成り立っているのです。それなのに、ちえや心をもっている人間が、自分たちの都合だけで自然をこわしています。小さなアリに言葉があれば、きっとこう言うでしょう。 人間は、心と100万馬力のパワー(ちえ)があるつえを持っています。心とちえをよせ合えば、地球の命を救うことができます。 これからながく未来に生きるみなさんへ。よく学び、みんなと仲良くし、かけがえのない命を大切にしてください。これから身に付けるちえは、必ず皆さんを助けてくれるものです。 さあ、この「転ばぬ先のつえ」をくぐって、先人の英知を学んでください。 「ちえのある人間が、どうして自分から地球をこわしているの?」 「うちゅうの星には、命のたねがきざみこまれています。天上にかがやく星のかけらが集まって地球が誕生し、地球にふりまかれた命のたねによって生物が生まれました。はるか遠く、生物の進化によって人類が生まれ、進化がくり返されて、今の人間社会があるのです」 明るく楽しい学級には、誰もが話しやすい雰囲気があります。1日1回、自分の思ったことや考えたこと、疑問に思ったことを発言できると、そういう雰囲気の学級をつくることができます。授業中だけでなく、朝の会やおわりの会でも、発言の機会をつくってみましょう。 また、これからの学習では、見通しと振り返りが大切です。1日を振り返り、次につながる課題をそれぞれが書いてみるのもよいでしょう。 そういったことを私は、「1日1文チャレンジ」として実践してきました。 どんなことでも、みんなで決めて続けることが大事です。先生方もここで一度立ち止まり、今目の前にいる子どもたちのことや、こんな学級にしたいという思いなどを、自由に書き出してみてください。1日1文チャレンジこんな学級になったらいいな学級指導学期や学年の始まりにと。と。〈先生方へ〉4月に学級づくりの第一歩として、こんな話をしてみるのもいいでしょうね。先生がこんな学級にしていきたいということを語りかけるのもいいと思いますよ。学級の「つえ」を、みんなで話し合ってみてください。6 7