ブックタイトル小学校社会科 わたしの指導提案

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概要

小学校社会科 わたしの指導提案

3年4年5年6年年間を通した見通しと振り返り●大単元名 さいたま市のようすとくらしのうつりかわり●大単元の目標 交通や公共施設,土地利用や人口,生活の道具などの時期による違いに着目し,見学や聞き取り       調査をしたり,写真や地図などの資料で調べたりして,年表や絵カードにまとめ,市や人々の生活       の様子を捉え,それらの変化を考え,表現することを通して,さいたま市やそこに住む人々の生活は       時間の経過に伴い移り変わってきたことを理解できるようにし,地域に対する誇りと愛情,地域社会       の一員としての自覚を養う。●市や人々のくらしが,移り変わってきたことに関心をもつ。    昔と今の大宮駅の鉄道や人々の写真●さいたま市の取組を,市役所の人の話や資料をもとに調べる。    さいたま市の将来都市構造図●さいたま未来プランを絵カードにまとめる。●さいたま市立博物館を見学して,昔の道具や遊びの体験をする。●さいたま市立博物館を見学して,市の移り変わりを調べる。主な学習活動人や物を運ぶのも昔と今ではちがう。どのようにかわってきたのかな。これまで市やくらしがうつりかわってきたけれど,これからはどのようにかわっていくのかな。資料資 料資資料資 料資ポイント●市や人々のくらしが,移り変わってきたことに関心をもつ。●舟が使われていたころのようすを写真や地図などで調べる。    荒川の舟運や見沼通船の写真●鉄道が通ったころの市の様子を写真や地図などで調べる。    鉄道の広がりの図●鉄道が通ったころの製糸工場の様子を写真や図などで調べる。●鉄道が通ったころの人々のくらしを絵や実物などで調べる。●高速道路ができたころの市の様子を写真や地図などで調べる。●高速道路ができたころの人々のくらしを写真などで調べる。●さいたま新都心駅ができてから今までの市の様子を写真などで調べる。●さいたま新都心駅ができてから今までの人々の様子を聞き取りで調べる。●市の出来事と人々の暮らしをグループで年表に整理する。●年表をもとに学習問題について話し合い,新たな問題を考える。資料資 料資資料資 料資 市の様子の移り変わりの単元は, 第3学年社会科の総まとめとして位置付けられる。 これまでの学習では, 「位置や空間的な広がり」や「事象や人々の相互関係」に着目して「見方・考え方」を働かせてきた。 この経験をもとにしながら, さらに, 「時期や時間の経過」に着目して, 市や人々の生活の様子を捉え, それらの変化を考え, 表現することがこの単元のポイントとなる。 本単元では, 交通や公共施設, 土地利用などの視点に沿って毎時間調べる学習でなく, 問題解決的な学習の中でそれらの視点を踏まえて追究・解決できるよう, 交通の変遷をもとに四つの時期で考えた点が秀逸である。 導入で, 昔と今の大宮駅の鉄道や人々の写真を比べて時間の経過による変化を捉えさせたり, 博物館を見学して, 昔の道具や遊びの体験をしたりする等, 体験的な活動から市の様子が大きく変わった時期を捉えて学習問題を作る流れは, 子どもの主体的な学びを保障する上で極めて重要である。 導入で子どもの素朴な疑問を引き出し, もっと知りたい!調べたい! という知的好奇心を掻き立てる学習へ転換できれば,その後の追究活動は子どもが自らの疑問を解決しながら学習問題に迫ることが可能となる。 市の様子や人々の生活について, 過去をたどり, 現在を見つめ, 未来に向けて考える単元の構成は, 第3学年のまとめにふさわしい学習である。児童の活動と内容指導上の留意点①今のさいたま市の様子を振り返る。教今のさいたま市は,どのような様子でしたか。児 お年寄りの割合が年々増えてきている。児 国際的なイベントも行っていて,外国人住民も年々増えている。教将来のために,市役所の人たちはどのような計画を立てているの だろう。・前の時間に学習した人口に関わる資料を提示しながら,少子高齢化や外国人住民の増加などを想起させるようにする。・児童に10 年先の自分を想像させ,その時には自分たちも成人し社会に出て働いている人もいることを考えさせ,切実感をもたせる。②市役所の人の話を聞いたり,質問をしたりする。教市役所の人に,将来のためのまちづくりを聞いてみましょう。児人口が減っていくと,税金も減り,市の運営が難しくなる。児店やみんなが使う施設を集め,便利な生活ができるまちにする。児スポーツや歴史・文化などの地域の特色を生かしたり,子育てや お年寄りの施設を集めたりして住みよいまちをつくる。児自然環境を生かし,自然とともに生活できるまちをつくる。児それぞれのまちを道路や鉄道などで結ぶようにする。・「さいたま市都市計画マスタープラン」についての説明を市役所の都市計画課に依頼する。・市役所の人の話は,児童にとって用語が専門的で難しいので,事前の打ち合わせで言葉の平易化を依頼する。・中心資料の「将来都市構造図」は難しいので,簡易化して提示する。・租税の役割や意味について補説する。③資料をもとに市のほかの取組を調べ,発表する。教 市役所では,ほかにも取り組んでいることがあるのかな。児電気自動車や燃料電池自動車,天然ガス自動車を広めている。児子どもだけの仮想のまち「ミニ◯◯(区)」を行っている。児お年寄りが仕事をしたり学んだり活躍できるようにしている。児駅のホームドアなど,市内のバリアフリー化を進めている。児インターネットがしやすいようWi-Fi環境を整えている。児利用しやすいコミュニティバスや乗合タクシーを増やしている。・「まち・ひと・しごと創生法」に基づき国の「総合戦略」を勘案した「さいたま市まち・ひと・しごと創生総合戦略(2018 改訂版)」や「しあわせ倍増プラン2017」「さいたま市成長加速化戦略」などの事業から市の取組を取り上げていく。・多角的に考えさせるために,取組の対象を高齢者や外国人だけでなく,妊婦,障害者,児童生徒,労働者など様々な立場の市民を想定する。④分かったことをグループで話し合い,ノートにまとめる。教グループで発表した後に,振り返りの感想を書きましょう。児さいたま市では様々な計画や取組を進めていて驚いた。児さいたま市のこれからについて考え,市の取組に参加したい。・児童の感想を次時の学習につなげていく。・市役所の人から児童の学習について評価をしていただき,次時の学習への意欲を高める。教…教師の発問・指示・説明例児…予測される児童の発言本時の展開例…配分時間わたしたちの問題  だれもがこれからもよりよくくらしていくために,さいたま市はどのようなことを        しているのだろう。15 分10分10分10分わたしたちの 問 題 …本時の中心発問学習問題  わたしたちがくらすさいたま市は,どのようにかわってきたのだろう。学習問題  さいたま市をこれからもはってんさせていくには,どのようにしていけばよいのだろう。●市の計画図を簡易化し提示する。●市役所の働きの中で,租税の役割に触れる。●グループ学習など,話し合う場面を取り入れる。●交通の広がりや分布図を提示しながら,空間的な見方・考え方を働かせるような問いかけを行う。●祖父母などから,くらしの様子を聞き取る活動を行う。●人口に着目する際に,合併による広がりや政令市移行に触れる。●今の市の様子について,少子高齢化や国際化を取り上げる。●年表にまとめる際に,元号を取り上げる。●年表にまとめた出来事をそれぞれつなげて考えさせる。●2枚の写真を時間的な見方・考え方を働かせながら,比べて考えさせる。●博物館を学習への動機付けに活用するとともに,見学の仕方を指導し,今後の利用につなげる。●市の様子が大きく変わった時期を,交通を軸に四つに分ける。単元計画案4 5