ブックタイトル図工・美術でゆたかなくらし
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図工・美術でゆたかなくらし
地域と地域への思いを深める─ 地域への思いを絵に表現する─ 給食の時間や休み時間に「にぎどん(商店街のお祭り)行く?」「神社の盆踊り楽しみだね!」などとうれしそうにおしゃべりしている子どもたち。子どもたちは本当に地域の公園や神社、お祭りなどが好きで、地域の人や施設、行事などとも深く関わっています。そのような様子を見ながら、子どもたちの日常の中に深く関わっている「町」を絵に表すことで、「町への思い」を互いに伝え合い、活動を通してさらに自分たちの暮らす地域への愛情を深めていくことができるのではと考えました。子どもたちは1 地元が大好き子ども自身のこだわりが3地域とつなぐ 「ぼくは新城公園の恐竜の形をした遊具で遊ぶのが好き」「江川せせらぎは、鯉や鴨がいて、おじいちゃんとよく散歩をするんだ」。作品を見せ、伝え合う様子を見ていると、子どもたちみんなの大切な思いを感じました。自分だけのこだわりを表現することができたように思います。子どもたちの学びを地域とつなげる。さまざまな教科等で取り組んでいると思いますが、図工の時間は、そうした学びをつなぎ、思いをさらに深める時間となりそうです。 学年の先生方に伝えたところ、きっと楽しく目を輝かせて取り組むのではないかという話になり、地域にはどんな素材があるか探すことになりました。その頃総合的な学習で取り組んでいた「新城のすてきな人、もの、こと」と関連させると、子どもたちのイメージもより膨らんでいくのではないかということになり、学んだことやそのときの子どもたちの「思い」を生かしていこうということになりました。 総合的な学習の中では、町探検をしたり、地域の商店街に出かけて職業体験をしたりして、地域の素晴らしさを再発見し、愛着を強めていきました。そのときどのような感想をもったのか、一番好きなもの、最も印象的だったことやものなどを思い出すように投げかけ、図工の時間を始めました。一人ひとりの大好きな人や場所、出来事についてたくさん話し合う中で、「こんな出来事を伝えたいな」「この場所が一番好きだな」という思いが深まっていったようです。 みんなが大好きな場所や人、出来事などを黒板いっぱいに書きだす中で、「新城の町に生きている」「やっぱりいいところだね」という気持ちを共有することができました。2 思いを伝え合う絵子どもたちが自分で「感じる」「考える」ことを大切にする調べたことや、その中で感じた地域の自慢に思うことなどを発表する時間をとりましょう。思いを学級、学年全体で共有し、深めていくことが大切です。どんな場所があったか、どこでどんな体験をしたのか、絵地図なども使って話し合いながら、表すもののイメージをもてるようにしたいです。他の先生も巻き込む地域のことを調べる際の下調べや準備、地域の方へのご挨拶やお願いの仕方などについて、総合的な学習を研究している先生や得意な先生などにアドバイスをいただくこともできます。積極的に職員室の中で先生方に相談しましょう。同じ学年の先生に話してみる他のクラスの子どもたちにもたくさんのエピソードがあります。学年の先生方と一緒に子どもたちを見ていくことで新たな発見がいくつもあり、授業のイメージがどんどん膨らんでいきます。写真なども活用する子どもたちの思いに耳を傾ける時間を大切にして、愛着や居心地のよさを絵に表現したいという思いを高めたいですね。体験を具体的に思い出せるよう、話し合いの起点となるような地域の写真を提示するとよいででしょう。友だちとの関わりから学ぶ友だちとよく遊ぶ場所やこれまでの思い出を語り合いながら、子どもたちが、具体的に表現したいものをイメージできるようにしたいですね。グループで取り組み、お互いの表現のよさや工夫に触れることができるようにしましょう。子どもの「地域への思い」を大切にする自分たちが住む地域への愛着を深めながら表したいことを表現できるように「どうしてこの場所なのか」「どうしてこの出来事なのか」「なぜこの人物をえがくのか」など一人ひとりの思いを聞き、そのこだわりを大切にしましょう。子どもとの対話、図工ノートでのやり取りを通して、地域の様子を表現したいという気持ちを高め、自信をもって、活動に取り組んでいけるように支援することが大切です。22 23