ブックタイトル形 forme 302号
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形 forme 302号
て「つくりだされるもの」とは、作品だけでなく、また〔共通事項〕に示されているようなイメージのみならず、子どもと子ども、子どもとおとなによる関係性という「場」でもあるのではないでしょうか。それはすなわち、イメージというものが、子どもと子ども、子どもとおとなを架橋する役割を果たしているということなのでしょう。そしてもっと言えば、学校で行われている図画工作・美術の学習と子どもたちの生活とを切り結ぶ原理として位置付いていることが示されているのではないでしょうか。そうした視点で子どもたちの造形活動を見直してみると、当たり前だけれど新鮮な世界が見えてくるかもしれません。※1いろのまよいみち学生が開発した「つくりだすプログラム」。体の動き全てが線になり、形になる。全身を使ってためしながらつくりだす様子が伝わってくる。※2色と光のじっけんゼミで開発した「つくりだすプログラム」。実物投影機においた形がスクリーンに映し出される。透明なので重なると色が変化していく。自分の行為が離れたところで客観的に見えてくることで、目の前で組み合わせることとは違う感覚が生まれるのだろうか。※3いろのまよいみちこの場で初めて出会う子どもたちも、一つの「アートツール」をメディアとすることですぐに打ち解けることができる。そうして関係性がつくりだされるとともに、互いに触発され、それぞれの活動も変化していく。※4きせかえ人形学生が開発したアートツール。自分の気に入った服などを顔出しパネルに貼り、そこから顔を出す。自分が作品の中に入り、他者に見られることで完成する。ここでも関係が生み出される。というより関係によって完成するといった方がより適切かもしれない。※5なにが見えるかな学生が開発したアートツール。いわゆるゾートロープ。シンプルな仕組みだが子どもにとっては新しい体験なのだろう。片目をつむって集中している。見ているものは映像だけではない。※6会場の様子市民ミュージアムの広いスペースの中で、子どもたちは自由に活動を楽しむ。ここでは、ファシリテータや保護者は、おとなと子どもといった縦の関係ではなく、ともにつくりだす横の関係、斜めの関係として存在している。※7マジックネジ学生が開発したアートツール。いくつも穴のあいたナットにボルトを組み合わせていく。ネジ本来の機能を外れ,指先で「ねじる」行為が促されることで、子どもたちの想像性を刺激する。67大泉義一おおいずみよしいち横浜国立大学教育人間科学部准教授造形教育センター研究部長09 | 302 | forme