ブックタイトル形 forme No.303 教科書特集号

ページ
22/28

このページは 形 forme No.303 教科書特集号 の電子ブックに掲載されている22ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

形 forme No.303 教科書特集号

いよいよ授業前日です。材料や用具の不足はないか、子どもたちの動線はどうか、安全に活動できるかなど確認します。また、授業記録にはデジタルカメラが有効です。活動の様子を記録するとともに、作品に至るまでの過程をカメラで記録することで評価に役立ちます。教室に作品を掲示することは大切ですが、楽しく活動している情景写真も保護者などに公開すると、作品からでは見えない子どものよさを伝えることができます。まず提案はさて、授業は教師の提案から始まります。図画工作の教科書には、教師の提案例が掲載されています。子どもの活動時間を十分に保障する観点からも、授業始めの指示や説明は、できるだけ簡潔にするとともに、興味を喚起する工夫を考えます。板書案をあらかじめ考えましょう。授業のねらいや内容、そして、題材や授業の時間配分など、見通しをもたせるために黒板を活用することは有効です。今日の授業のねらいと、子どもが個々にもつ目標を教科書に掲載されている小黒板を参考にして確認することもいいでしょう。さらに子どもの発想を広げる発問、適切な指示や説明を考えましょう。教科書の情景写真の様子とコメントが支援する手がかりになります。場の設定では、友だちの製作過程を見たり、情報交換がしやすいように座席を工夫したりし、材料や用具の場所と製作場所の関係を鑑賞の能力が発揮できる場と考えることが大切です。授業では授業の目標が子どもの発達や実態、学習指導要領の趣旨とかけ離れていると先生の指示や説明だけが多くなり、子どもの資質や能力が発揮されにくくなります。授業案は骨組みをおさえます。指導は子ども個々の思いを受け取り、その思いに応じた支援をすることが求められます。授業中は、子どもに活動のよさを具体的に「(作品の)ここが、いいね」「このあとどうなるのかな。楽しみだなあ」など、期待を込めて一人ひとりに声をかけるようにしましょう。評価は子どものよさを見取るように具体的に設定し、授業で評価したものは評価情報として大切に保管しましょう。子どものよさ各題材で得られた評価情報は、学期のおわりの観点別の評価の総括に集約されることになります。図画工作における子どものよさを保護者会で具体的に話したり、通信簿に記入したりできるように、コメントをまとめておくことも大切です。また、作品にはよさを具体的に記入すると子どもの励みになります。図画工作は、子どもの主体的な造形活動を通して「つくりだす喜び」を経験することが大切です。いよいよ教室の子どもたちとの第一歩です。まずこうしようま・図工しよう!図工しよう授業編文とイラスト阿部宏行北海道教育大学岩見沢校准教授forme | 303 | 22