ブックタイトル形 forme 308号
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形 forme 308号
はじめに美術の授業で生徒は自分なりのイメージをもって活動に取り組みます。しかしその際、自分だけで完結せず、他者とかかわり、互いに感性を刺激し合うことで、徐々に自尊感情も高めることができるのだと思います。今回は、タブレット端末をコミュニケーションのツールとして使用する場面を設定することで、その感性を刺激し合うための仕掛けとすることを考えました。タブレット端末には、カメラ、録音機能がついています。そこで、毎回の授業で生徒に制作途中の作品を撮影させて、その画像を基に、毎回の振り返りをグループで話し合って練り合う時間を設けたのです。話し合いを録音することで、生徒には発表するという意識が備わります。個人での制作が中心になる活動においても、他者に伝えることを前提にタブレット端末を取り入れることで、コミュニケーションツールとしてうまく使えると考えました。手立てと子どもの学びこの「マイ・オリジナルカレンダー」の題材では、何年の何月をデザインするのかは自由です。「なぜこの月にするの?」と聞くと、「自分が二十歳になる年の月だから」「自分が生まれた年の月を選んだ」など、それぞれ思い入れがあり、ここから主題が生まれていくのです。一年生でのデザインの基本の学習を生かして、自然物をモチーフにデザイン化していきますが、そのモチーフ選びも、カレンダーの機能を考え、選んだ月の季節感などが表れるように考えます。ここでもうまくタブレット端末を活用できます。インターネットの画像検索です。例えばタマネギを調べるにしても、タマネギが一つだけ写っている画像もあれば、たくさん並んでいるものもありますし、断面がわかるものもあります。同じものでも多様な画像が一挙に見られるのは便利です。モチーフのどのような特徴をとらえるのか、画面の中心に一つだけ置くのか、反復させるのかなど、具体的な構想に発展させていきます。表現方法はポスターカラーでの彩色が基本ですが、表したいことに合わせて方法を工夫するように伝えます。モチーフを反復するデザインなら、コピーをしてもよいですし、モチーフを切り抜いてコラージュのように表現してもよいです。生徒には、工夫したところ、つまずいているところを撮影して記録するように伝えます。撮影するタイミマイ・オリジナルカレンダータブレットで進む「協働」の学び愛媛大学教育学部附属中学校大川博司授業実践学びのフロンティア中学校2・3年生向きforme | 308 | 20