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概要

形 Forme 311号

長野県軽井沢高校美術部(通称カルビ)の部長にお話しを聞きました。作品制作に止まらず、アートパフォーマンスなど多彩な活動に取り組むどんな見え方が広がってどんな将来が描けるでしょうか。図画工作や美術を通した学びを生かすと、長野県軽井沢高等学校清水未悠さん何かをつくりあげる時に大切なことは、人との関わりや信頼関係。入部して初めてアートパフォーマンスをやることになった時、美術部なのに何でこんなことするの?と嫌で仕方ありませんでした。でも地域のイベントで発表すると、想像以上の手ごたえを感じたんです。私が嫌だと感じたのは、観客のいない部室で練習していたからなんですね。それからは個人で描いた作品も含めて、自分の表現を多くの人に見てもらうことが楽しくなりました。部長となった今では、パフォーマンスのシナリオや演出も担当しています。そこでは、例えばバレエが得意な部員の提案でその動きを取り入れたり、何気ない一言でもある部員が言うとなぜか面白くなる、そんなキャラクターを生かしたシナリオをつくることができたり。私は何でも一人で抱え込んでしまいがちだけれど、部員みんなのおかげで得意な人に任せるということができるようになりました。卒業後は美大のデザイン科へ進学を希望しています。それには活動の中でチラシやポスターをデザインした経験が影響していると思います。カルビに入ってから、何かをつくりあげる時は人との関わりや信頼関係が大切だと実感しました。もともと私はコミュニケーションが苦手なので、この活動がなければデザイン科に進んでも自己満足なものばかりつくっていたと思います。この経験は将来どんな仕事に就いても生かすことができそうだと感じています。33 | 311 | formephoto: Kazue Kawase (YUKAI)