ブックタイトル形 forme 317号
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形 forme 317号
中学年になると、素材を切ったり、組み合わせたりという操作が巧みになり、活動への積極性が高まってきます。低学年で培った素材感覚を土台に、どんどん「試す」ことが、自分のイメージの形成に大いに役立つことでしょう。 高学年を迎える頃になると、徐々に子どもの主観と客観が分離し、自意識がはっきりとしてきます。ものを対象化する一方で、自分という存在を考える時期でもあります。子どもは、表したいものや表し方、また、活動の方法などを自分自身で考え実行する、「つくりだす」力を発揮し始めます。 中学、高校へと進むにつれ、子どもの世界はさらに広がっていきます。異文化やグローバルな社会の多様性に触れながら、視野を広げていくことでしょう。 ここでは、「感じる」「試す」「つくりだす」を時系列で捉えてみましたが、これらは同時に、個々の活動場面の中で働くものです。 教師は授業の中で、子どもが「自ら感じる」「自ら試す」「自らつくりだす」ことのできる環境づくりを心がけ、子どもの資質・能力の変化や成長を見守っていくことが大切です。試すつくりだすつじ・まさひろ 一九五四年、東京都生まれ。図工専科教員として三十年間勤務、東京都図画工作研究会会長を経て、現在帝京大学教育学部初等教育学科教授。NHK Eテレ「キミなら何つくる?」の制作アドバイザー、NPO法人市民の芸術活動推進委員会理事などを担当し、日本文教出版小学校図画工作教科書の代表著者の一人として図画工作教育の発展に努める。(次ページへ続く)⑤ forme No.317 小中 高 子どもたちはみんな生まれながらに、感じ、試しながらつくりだしてきたんだね。それを繰り返すことが、資質・能力の育成につながるのか