ブックタイトル形 forme 319号
- ページ
- 25/32
このページは 形 forme 319号 の電子ブックに掲載されている25ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 形 forme 319号 の電子ブックに掲載されている25ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
形 forme 319号
今井未知いまいみちイラストレーター。女子美術短期大学造形学科(当時)卒。パリのアトリエ?コントルポワンにて銅版画を学び2000 年よりフリーのイラストレーターとして活動。副部長/スケッチ担当第1 1 回昭和そろみ部ぞ 道中では曲線を活かした造形物も数多く目にした??窓際やベランダの手摺にはS字やU字やC字に加工された線状の金属が織りなす複雑な形態??同じパ??ツを構成しているだけなのに何かの顔に見えてくるものも??薬局の店先に置かれた傘立ては直線と円を組み合わせた花の形??鉄柵の高さを変えて波のような流れを表現している門扉も発見した??無機質な工業製品もパタ??ン次第で豊かな表情を見せる??それはあたかも昭和時代によみがえ??たア??ルヌ??ヴ??????そのような目線で町を眺めれば??有機的な形態をした街燈もエミ??ル・ガレの作品のように見えてくる??昭和らしさを演出する磨りガラスの模様も植物をほうふつとさせる柔らかな曲線が特徴的だ?? 昭和らしさを象徴する風景としては?トタン?も見過ごせない??建物の壁や屋根のみならず??塀やチリトリなどにも用いられる万能素材??波打つ表面はそれだけで昭和イメ??ジを喚起する??色あせ具合や点々とついたサビさえも古色を帯びた味わいとな??ている??新しい建材ではなかなか再現できない蓄積された時間が育む昭和の手触りだ??手書きの看板との相性もば??ちり??限られた技術だからこそ??ところどころに垣間見える手業の跡が統一感のある空気をつくりだしている??六十年以上続いた時代は切り取り方によ??て見方も変わる??今回は部員の直観を頼りに独断と偏見の基にそぞろみたわけだが??読者の皆さんは何に?昭和?を感じるだろうか??時代の質感昭和ア??ルヌ??ヴ????昭和のイメ??ジ採集市川寛也いちかわひろや部長/ テキスト担当 元号が平成から令和に改められて最初のそぞろみ部。このタイミングを記念して、またひとつ遠くなった「昭和」をテーマに設定した。舞台となるのは「昭和レトロ」なまちづくりに取り組む東京都青梅市。都心から電車で1 時間強の小旅行を経て駅に降り立つと、そこかしこにノスタルジックな映画看板が掲げられていた。ワクワク感が高まりながら改札を出る昭和生まれの一行であった。そぞろみ部とは・・・いろいろな場所をそぞろ歩きながら造形的な見方や考え方を使って身の回りのあれこれを眺めてみるまったり系部活動。ここでは、部長と副部長がそれぞれの視点で切り取った形や色を言葉とイラストでレポートしていきます。そぞろみポイント三そぞろみポイント二そぞろみポイント 一 駅を出てまず目に飛び込んできたのは空きビルの屋上にある看板??う??すらと見えるシンボルマ??クは意図せず残された昭和の残像か??駅前ロ??タリ???この響きも昭和??ぽい?を進むと??正面に見える建物の壁面には横一列に緑色のひさしが並んでいた??半円が連続するその縁は少しくたびれた感じで波打ち??一昔前のパ??ラ??の入り口のような佇まい??店舗の軒先でもしばしば同様の形状と遭遇した??その多くは緑と白??赤と青とい??た具合にツ??トンカラ??のストライプにな??ており??昭和らしさを倍増させる??路地に入れば民家の玄関を彩るタイルにも視線が向かう??その多くは赤茶色をした暖色系だ??たが??オリエンタルな青タイルも見かけた??群馬大学学術研究院准教授。妖怪研究家。現在、岩手県胆沢郡金ケ崎町の重要伝統的建造物群保存地区にてアートプロジェクト「城内農民芸術祭」を開催中。? forme No.319 小中 高 forme No.319 ?