ICT・Educationバックナンバー
ICT・EducationNo.12 > p26〜p27

投げ込みアプリケーション講座
Microsoft Excelを教えよう−2
−表のレイアウトを整える−
指導のポイント

Microsoft Excelとは

 Microsoft Excel(以下,Excel)は,Microsoft社の表計算ソフトで,一般に広く利用されています。最近では,家庭用のパソコンを購入すると,バンドルされているものも多くあります。マニュアルの説明によると,「表計算やデータ分析などを行うソフトウェアで,数値データの計算を行ったり,データの分析に役立つグラフやチャートを簡単に作成したりすることができ,複雑なデータの解析や統計データのとりまとめなど,幅広い用途に使うことができます。」となっています。学校において,生徒が扱うことも十分可能で,活用範囲の広いソフトであるといえます。なお,ここでは,OSはWindowsとして手順を記述しています。これ以外のOSの場合は,操作において若干の相違点がある場合があります。

表計算処理の目的
 Excelなどの表計算ソフトでは,何らかの処理を行って,何かしらの結果データを導き出すことが,処理そのものの目的です。しかし,それ以上に忘れてならないポイントは,最終的に何かしらの処理結果をアウトプットすることになるということです。つまり,入手した情報を加工するために,表計算ソフトを使うわけですが,必ず処理結果が出たら誰かに向けて情報を発信する必要があるということです。この点から考えて,結果さえ求めればそれでいいということではなく,せっかく処理した結果を効果的に見せるための工夫も指導も必要であるといえます。

 そこで,今回は,前回作成した表を使って,より見やすくわかりやすいレイアウトにしていく練習をさせることが目的となります。もう少しExcelの操作に熟達してから,こういう指導をしてはどうかというご意見もあるかと思いますが,ある程度早い段階で情報発信を視野に入れた指導をしていく必要性もあるのではないでしょうか。
表に罫線を引く
 Excelなどの表計算ソフトでは,セルとよばれる小さい長方形が碁盤の目のように並んだ状態になっていますが,実際に印刷してみるとセルを表示している枠線は表示されません。従って,見やすい表として出力するためには,必要に応じて罫線を引く必要があります。

 罫線を引くには,罫線を引きたい部分をワークシート上でドラッグして選択し,メニューから,書式(O)→セル(E)を選びます。



 セルの書式設定のボックスが出てきたら,罫線のタブをクリックして,プレビューを見ながら,罫線のパターンを作成してOKを押します。修正も同じ方法でできます。

視覚にうったえる見やすい表とグラフを作ろう。
【目的】 分析表の体裁を整え,見やすくし,グラフを挿入しよう。
(注)…まずは変更したいセルをクリック,またはドラッグして範囲指定をする。

【手順1】 メニューバーの「書式」から「セル」を選択しいろいろ変更しよう。


●配置・・・文字を中央揃えや均等割付にして,セル内での位置バランスを整えよう。

●フォント・・・「フォント名」「サイズ」「色」を選択して変更してみよう。

●パターン・・・セルの背景色の変更ができるので,効果的に利用しよう。 *タイトルや注目してほしい数値は目立つようにしよう。

【手順2】 A3からB7を範囲指定して「挿入」から「グラフ」を選択してグラフを作成しよう。


●「グラフの種類」を「レーダー」にし「形式」はそのままで「次へ」をクリックする。次の画面では何もせず「次へ」をクリックする。

●「タイトルとラベル」の「グラフタイトル」に『五教科得点分布』と入力し,「凡例」の「凡例を表示する」のチェックマークをはずし,「完了」をクリックする。

●右のようなグラフが出てきたらグラフ上の「グラフエリア」と表示のでる場所からドラッグをして分析表と並べてみる。
*グラフが大きければグラフの右下の境界線までマウスポインタをもっていくと となるので,その状態でドラッグをしてグラフサイズを変更する。


【手順3】 ここまでできたら,ファイル名を「得点分析表」としていったん保存してから,書式とグラフの機能を使って,その他にどんな効果的なことができるか試してみて,分析表とグラフの表示を工夫してみよう。
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