ICT・Educationバックナンバー
ICT・EducationNo.48 > p26〜p27

情報デザイン指導実践例
問題解決とコンピュータの活用
立教新座中学校・高等学校 新宮 崇敬

「情報デザイン指導実践例」では,「デザイン学習会」に参加した先生方が,情報デザインに関する知識を活用した授業実践を紹介します。「デザイン学習会」は,飯塚智江先生(東京都立工芸高等学校教諭)が中心となって有志で行われた情報デザインに関する学習会です。

この指導実践例は,『IT-Literacy 情報デザイン編』をもとにしています。
1.単元のねらい
○情報を整理して,問題解決の手順を理解し,その手法を身につける。
○資料整理や情報通信機器を適切に活用できるようにする。
2.これまでの学習内容
○著作権と情報倫理(3〜4時間)
○自己紹介のプリントを,文書作成ソフト(Microsoft Office Word 2007)にて作成。(1時間)
3.今回の学習の流れ
(1)リーフレット作成の説明を行う
  • A4サイズ,段組3段,両面印刷でまとめる。
  • 著作権に注意しながら,作成開始。
  • 2時間連続の作業ではなく,1時間授業,1週間空き(自習),1時間授業とする。

(2)リーフレットの折り加工
  • 折り方は「2つ折り」から「4つ折り」までの方法が考えられるが,必要な情報をすぐに見つけることができ,携帯可能なサイズの『3つ折り』を採用。
  • 『3つ折り』には「巻3つ折り」と「外3つ折り」があり,例として「外3つ折り」を紹介したが,どの『3つ折り』を採用するかは,生徒の自由選択である。
※「巻3つ折り」…中央面を固定し左面と右面を中央面に折る折り方。
※「外3つ折り」…左面と中央面は谷折り,中央面と右面は山折りに折る折り方。

(3)折り加工のポイント
  • 表紙・裏表紙・中面で,それぞれ目的に合ったデザインを考える。
  • メリハリをつける。


▲生徒への指示資料1


▲生徒への指示資料2
4.デザインのポイント
(1)イメージをつかむ
  • まずイメージをつかみ,それからデザインの設計を行う(行き当たりばったりにならないよう注意する)。

(2) 作業計画をしっかりと立ててから,レイアウトに入る
  • レイアウトは「分かりやすさ」「読みやすさ」「美しさ・かっこよさ」を意識する。

(3)情報を整理する
  • 紙面の全体に情報を詰め込むと,リーフレットを見る人の視線が集中せず,何が重要であるかわかりにくい。

(4)写真や絵,文字,色に気を配る
  • 写真や絵は,そのまま使用してもよいし,必要な部分のみ加工して使用してもよい。
  • 文字は読みやすく適切なサイズ・書体に整える。
  • 色は,まず基本となる色を決め,色合いを統一すると見やすくなる。※注1



▲生徒作品例1



▲生徒作品例2
注1:南雲治嘉 2009 『レイアウトデザイン』 グラフィック社 参照。
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