ブックタイトルICT-Education_No.51
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ICT-Education_No.51
ファシリテーションを意識した情報科の授業─多様なグループワークを取り入れてコミュニケーション能力を高める─埼玉県立越ヶ谷高等学校石井政人ishii.masato.56@spec.ed.jp1.はじめに本校では,旧課程で「情報C」が置かれ,新課程への変更に伴って「社会と情報」を設置した。これは「社会と情報」と「情報C」の内容は重なる部分が多いということももちろんあるが,コミュニケーション能力を友達と仲よくする力と勘違いしている生徒が多く,そのため,教員は生徒どうしの2.ファシリテーションの活用(1)ファシリテーションとはここでいうファシリテーション(facilitation)とは,集団による問題解決を促進していく働きのことで,教員の役割はファシリテーター(facilitator),いわゆる進行役となる。ファシリテーションで重視されるのは,結果を見ようとするのではなく,プロセスを見ようとすることである。例えば,グループワークにおいて誰が何回発言したかということを意識するのではなく,ある生徒の発言によってどのようにそのグループの議論が変わったか,目標に向かって動き出したかということを意識して見る考え方である。必要なことをきちんと聞く・伝え話し合いで間違っているところがる力を身につけることが最も必要あっても,間違えを正すのではななことであると感じていることもく,まずは間違っていることに生理由の一つである。徒達で気づくことができるかを見「社会と情報」になった今年度極め,生徒達で解決ができる場合も,昨年度まで行っていたファシは何も介入しない。また,間違えリテーション型の授業を一部に取に気づくことができそうにない場り入れながら,授業に取り組んで合には,教員がその間違えに気づいる。くような質問をし,考えの方向をそちらに向けるだけで,後は生徒達で考えさせるようにする。教員は指導を行うというよりは話し合いの軌道を整える動きを行うだけで十分なのである。(2)情報科との関連性学習指導要領の中にもある「効果的にコミュニケーションを行う能力」を身につけるには,グループワークが最適であると感じている。その理由としては,人間が情報を発信または受信するという作業は日常のなかで数多く行われ,常に並列で行われていることがある。古くはWebメディアなども一方通行だったが,現在ではソーシャルメディアなどの発展により双方向でのコミュニケーションが主流になっている。時代が双方向コミュニケーションに進んでいるなか,授業形態もできる限り双方向であるべきではないだろうか。この場合の双方向とは,生徒が話を聞くだけでもなく,話すだけでもなく,話しながら聞く授業である。また,双方向の授業を行うのであれば1対1の関係性,つまりは教員対一生徒の関係を全員に行うという手法もあるが,生徒どうしでのコミュニケーションの方が生徒にとってより高いモチベーションを持って授業に取り組むように感じている。(3)ファシリテーション教材(株)プレスタイ※注1ムは社会人向けの社員研修や新入社員向けのコミュニケーション研修を主に行っている企業で,多くのファシリテーション用のプログラムがある。※注1:http://presstime.co.jp参照。12