ブックタイトルICT-Education_No.52
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ICT-Education_No.52
もって主体的に班活動に参加することができ,実効性のある質の高い研修計画を立てることができる。移動手段を考える際には,Yahoo!の路線検索を紹介し,詳細な移動計画を立てさせている。旅行から戻ると班ごとに研修報告のスライドを作成・発表し,最後に各クラスから代表班を選び,「総合的な学習の時間」を利用して,2学年全体で報告会を開催する(図3)。▲図3『まち歩き京都修学旅行自主研修マップ』と生徒の発表の様子ここでも人任せにならないよう,事前に生徒全員にスライドづくりを経験させておき,個々の意識も高めておくようにしている。また,ここで培ったプレゼンテーション能力は他教科の授業や医進類型コースのメディカルキャンプ等,さまざまな活動でも活かされている。(4)情報モラルの指導ディジタルネイティブで情報機器を自由自在に使いこなす高校生にとって,情報モラルの欠如は非常に危険である。プロフやSNS等での不用意な発言や不適切な掲載も後を絶たず,時間をかけて生徒の中で情報モラルに対する意識を熟成させていく指導が必要となる。最初の授業でオリエンテーションも兼ねてネット社会に潜む誤解や危険性を指導した後は,適宜,年間を通して事例集で情報モラルについて考えさせるようにしている。(5)小テストによる評価各回の授業の理解度や予習状況を確認するために,ほぼ毎回小テストを実施しており,学期ごとの定期考査は行っていない。その理由としては,情報の授業を一人で担当しているため,考査を尺度としなくても,評価するための客観データが十分であること,また,普段の授業で手を抜いていても,一夜漬けの学習で一発逆転が可能である定期考査ではなく,平常時の取り組みをできるだけ評価に反映させたいと考えているためである。4.「社会と情報」の重点指導(1)実践的な問題解決学習情報機器等を活用して,情報を収集,処理,表現し,効果的にコミュニケーションする能力を高めるために,高校生にとって身近でより実践的な見学旅行に加えて,学校祭,進路選択学習でも問題解決学習に取り組んでいる。また,情報の授業で個々がスキルアップすることで,クラス全体の問題解決能力が高まることを期待している。学級担任としてホームルーム活動の際に感じるのは,各行事の話し合いの場面で生徒に温度差があることである。行事に積極的な一部の生徒を中心として話は進むが,人任せにして他人事ととらえる生徒,あるいは協力する気はあるものの,どうしてよいかわからず意見をいえない生徒がおり,なかなか一体感を生み出せない。しかし,一見,無関心を装っている生徒でも,実は自分なりの考えをもっており,ただ,それを表現する術をもたないだけであることが多い。そこで,情報科の授業を通して話し合いに参加する手段と機会を与えれば,クラスでの活動に主体的に参加することができるようになる。個々の生徒がスキルアップし,高い意識でホームルーム活動に参加できる能力を培っていくことで,結果として科目の目標も実現できると考えている。学校祭では,まず,全員にクラス企画の立案→プレゼンテーション→評価・改善までを経験させ,個々の技術と意識を高める。次に,小グループのブレーンストーミングを通して,集団の中で発言することへの抵抗感を取り除き,議論に参加する充実感を体験させる。そしてグループごとにアイディアを整理し,クラス全体の意見へと発展させ8