ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

ICT-Education_No.52

らが小学生に「情報モラルを教える授業」をすることを伝えた。そして,小学生から高校生までの携帯電話やネット事情,ネット上のいろいろなサービスやその問題点などを,講師の説明を交えながらみんなで話し合う活動を行った。そこでの議論を踏まえて,「授業」では小学生に,「ネットの危険性」,「バランスのよいネットの使い方」の二つを教えることにした。生徒の助言を受けながら疑似SNS上でコミュニティに参加した。生徒は友だち(実はだます側の講師)をつくって個人的なメッセージや写真(加工して顔がわからない)をやり取りすると,そのうち揚げ足を取られ悪意のある書き込みや写真(再加工され顔がわかる)を晒されたりした。生徒たちは気をつけていても不快な思いをするという貴重な体験ができた。最後に,「授業」の対象となる小学生のことを知る必要があるので,小学校高学年の男子,女子のイメージ(好き/嫌いなもの,時間の使い方,期待されていること,気持ちなど)を書かせた。▲図1第1回目の講座の様子(2)第2回目(5/11)目的:訴求内容について深く学び,小学生に教えるきっかけを考える。時間活動内容活動形態5min前回のおさらい座学60min/65訴求内容について事業者の出張説明座学10min/75まとめと整理個人作業10min/85休憩25min/110疑似SNSサイトの体験個人作業10min/120まとめと整理個人作業60min/180小学生に興味をもたせる方法のディスカッション集合談義▲表2第2回目の展開ネット事業者の講師の方から「情報発信の仕方」と「コミュニティサイト」についての説明があった。「情報発信の仕方」では,インターネットは「道具」であるので,正しく使えば有益だが間違った使い方をすると大変なことになるので,「正しく怖がる」ことが大切という説明を受けた。「コミュニティサイト」では,SNSやソーシャルメディアの種類によって,人と人とのつながり方の傾向が異なるという説明を受けた。また,東日本震災では,こうしたソーシャルメディアが安否確認などに使われた事例が紹介された。また,ネット上のトラブルを疑似体験させるため,疑似SNSを用意し,生徒がどのような選択をしても結果的にだまされてしまうシナリオを用意した。12名の中から一人が代表となり,他の▲図2第2回目の講座の様子(3)第3回目(5/25)目的:小学生にどう教えるかを学ぶ。時間活動内容活動形態40minアイディアとは何か?座学40min/80ワークショップ個人作業30min/110表現アイディアの事例を見る座学(公共テーマの広告賞受賞作品集)10min/120休憩60min/180授業のコンテンツを考える1~発表個人作業▲表3第3回目の展開「授業」で教える内容を考えるため,前回印象に残った点をいくつか挙げ,そこから小学生に伝えたいことを選び,重要度をつけていった。そして,「コミュニケーションのとり方」,「ネットのよい面と,怖さ」も教える「授業」が決まった。そして,いろいろなCMを参考にして授業のキャッチコピーの案を出し合った。次回は,この話し合いを元にして各自が考えたキャッチコピーの中から「授業」のキャッチコピーを決定することにした。小学生を対象にしているので,難しい内容をより優しく伝えた方がよいとの講師からの15