ブックタイトルICT-Education_No.52
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ICT-Education_No.52
3.実践の内容本校1年生の「情報の科学」の授業において,本教材を活用し実践した。40人のクラスにおいて,生徒同士の関係がある程度できている2学期の中旬に行った。この教材を使ったおおよその活動時間は20分程度である。授業の目標は,情報を正しく判断し,活用する力を身につけることと,グループ内での団結力を強めることである。以下に,授業の流れを示す。1)5人一組で8グループをつくり円形に着席させる。2)問題文を読み上げ,情報カードの情報を集め,児童を整列させることが課題であることを伝える。3)ルールの説明をする。情報は口頭でのみ伝達可能であること,自分の情報カードはグループの他のメンバーには見せてはいけないことを伝える。4)それぞれのグループに問題シート,情報カード,人物カードを配布する。5)生徒は情報カードを裏返した状態でグループのメンバーに均等に行き渡るように配布する。6)教員の合図ではじめる。課題を達成できた班は,教員をよび,答え合わせをする。7)教員は答え合わせの際に,なぜ,この児童がこの位置に来るのかということについて生徒に説明をさせる。根拠の一つを,カードを読み上げ説明させる。8)答えが合っていたグループは,振り返りシートに感想を記入していく。▲図4カードを読み合い,情報を整理しているようす4.実践結果生徒の感想を中心に授業の結果を,「言語活動の充実」,「情報活用の実践力」の二つの観点から報告する。(1)言語活動の充実について・自分だけで意見を言うんじゃなく,人の話にもちゃんと耳をかたむけるのが大事だと思った。・たくさんある情報は人とコミュニケーションをとりながらでないと,うまくつながらないと思った。人の考えを聞いて考えるのも楽しいと思った。・例えば,1回ここ!っていうところに固定して,仮定してみて進めていくうちにおかしかったらまた変える。というやりかたがいいと思う。▲図5言語活動に関する生徒の感想(原文)生徒は,グループのメンバーとのやり取りの中で,相手の意見を聞き,仮説を立てたり,予想したりして,試行錯誤しながら課題を解決していったことがわかる。これは,「予想や仮説の検証方法を考察する場面で,予想や仮説と検証方法を討議しながら考えを深め合う」という「互いの考えを伝え合い,自らの考えや集団の考えを発展させ※注2る」言語活動であるといえる。(2)情報活用の実践力について・順番に1から言っていくことが大切。関連するワードのカードを持っていたら積極的に自分で言うのも大切だと思いました。・確実にわかるやつからおいていって,そっから後から後からつけたしていったらできました。・人の話をちゃんときいて,1つずつ分かった事を整理していく事が大事。▲図6情報活用の実践力に関する生徒の感想(原文)※注2:文部科学省「言語活動の充実に関する指導事例集~思考力,判断力,表現力等の育成に向けて~【高等学校版】」http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/07/20/1322425_01_2.pdf参照。20