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概要

ICT-Education_No.52

▲図1sAccessメイン画面sAccessの想定する基本的な利用の流れは,(1)データベースに対する操作命令文(コマンド)を逐次入力し,(2)その操作結果によるデータの変遷を観察する,という操作を繰り返しながら,データベースの基本的なしくみを体験的に習得するというものです。なおsAccessのデータベース形式は,現在のどの「情報の科学」の教科書でも扱われており,実用上も広く使われているリレーショナルデータベース(RDB)を採用しています。図1にsAccessの操作画面例を示します。画面左側の枠がコマンドの入力と編集を行う操作盤,表が並んでいる画面右側がコマンドによる操作結果を表示するスペースとなっています。入力欄に所定のコマンドを入力,あるいは入力済コマンドを修正するごとに,右側のデータ操作結果が連動して更新されます。これにより,データベースの操作と結果の確認を試行錯誤的に繰り返すことができる環境を実現しています。入力するコマンドは,RDBの基本操作に一対一対応するsAccess独自の日本語命令セットを用います。例えば「選択時間帯朝」と記述すれば,時間帯が“朝”のレコードだけが抽出されます。「射影商品コード,売上日」で,現在のテーブルから商品コードと売上日のフィールドだけ切り出したデータテーブルを生成します。また「結合テーブルB」とすれば,現在のデータテーブルにテーブルBを(共通するフィールド名をキーとして)結合した結果を表示します。それ以外にも「数える売上日」で売上日ごとのレコード数をカウントするなど,簡単な集計用の命令も用意しています。複雑なデータ操作は,これら単純な命令を複数並べて逐次処理することで実現します。図1を例にすると,まず1番目の命令で「売上データ」テーブルを呼び出し,そのテーブルに2番目の「選択」命令を実施,さらにその結果に対して,3番目の「射影」命令を適用する,といった手順で,一つ命令を実行した結果のデータリストに,その次の命令を実行するスタイルで命令を処理していきます。各コマンドの操作結果がデータテーブルの推移として画面上に表示されるため,どの操作がデータリストにどう作用し,また結果どういうデータが抽出されたか,という流れを画面上で確認することが可能です。27