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概要

ICT-Education_No.53

7.司書はすごい!!情報のプロフェッショナルである司書はすごい。探求型の学習をする際は,必ず学校図書館の司書に相談することにしている。まず,テーマと授業の目標について司書に伝えると,それにふさわしい資料の紹介をしてくれる。資料のことはもちろんだが著者についても司書は詳しい。どんな立場で書かれているのかを考慮して偏りのない資料の収集に協力をしてくれる。学校図書館に資料がなくても,予算の範囲内で資料を購入してくれるほか,公共図書館や近隣の学校等とのネットワークを使い,資料を豊富に揃えてくれる。授業のはじめには,テーマに関する生徒のイメージを広げたり,興味関心を高めるために,本※注2を紹介する「ブックトーク」をしてくれる。日頃から生徒の様子や本のことを知り尽くしている司書ならではの展開がある。ワークシートの作成に関しても助言してくれる。実際,今回使ったワークシート「キーワードひらめきシート」「問いを5W2Hに分けるためのシート」に関しては日本図書館協会図書館利用教育委員会『問いを作るスパイラル』(日本図書館協会2011年)から,使用させていただいた。「読んだことをまとめてみよう!」と「資料から答えを探してみよう」は前任校の司書(埼玉県立新座高等学校司書宮崎健太郎氏)から提供してもらったものである。教科「情報」は学校内においては「一人教科」であることが多く,孤独に授業準備に取り組むことが多いが,司書の助言や支援を受けながら連携していくことで,幅の広い授業を展開することが可能になる。何より,情報をわかりやすく,具体的なイメージを生徒に持たせられることは,授業においてはとても大きなメリットである。この調べ学習の単元を行うにあたっては,本校の司書をはじめ,多数の司書の方々から多くのご助言をいただき,実践することができた。本当にありがとうございました。心から感謝申し上げます。<参考文献>・日本図書館協会図書利用教育委員会『問いを作るスパイラル考えることから探求学習をはじめよう!』(日本図書館協会2011年)・桑田てるみ『5ステップで情報整理!スキルノート』(明治書院2011年)・桑田てるみ他『6ステップで学ぶ中学生・高校生のための探求学習スキルワーク』(全国学校図書館協議会2010年)・ジェームス・E・へリング『学校における情報活用教育』(日本図書館協会2002年)・堀川照代他『学習指導と学校図書館』(放送大学教育振興会2010年)・石狩管内高等学校図書館司書業務担当者研究会『パスファインダーを作ろう情報を探す道しるべ(学校図書館入門シリーズ12)』(全国学校図書館協議会2005年)※注2:あるテーマに基づいて,関連するさまざまな本を紹介し,聞き手に興味を持ってもらう活動のこと。9