ブックタイトルICT-Education_No.53
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ICT-Education_No.53
画像のディジタル化について─アナログ教材を利用して画像のディジタル化の原理を理解する─岐阜市立岐阜商業高等学校片桐郁至1.はじめにいま授業を受けている高校生は,いわゆる「ディジタル・ネイティブ」と呼ばれる世代であり,新しい情報機器の扱いについては非常に堪能である一方で,アナログデータを扱う機器を利用した経験が少ない。しかし,ディジタル機器のしくみや情報のディジタル化について学ぶとき,身近なアナログ機器を利用し,その原理を考えることは効果的である。アナログからディジタルへの変換を視覚的に把握し,具体的なイメージを持つことで情報の科学的な理解が進むものと考えられる。この教材は,「情報の科学」の画像のディジタル化における標本化についての学習や,画像処理における階調の学習への導入として,生徒に興味・関心を持たせ,積極的に授業に参加させることを念頭に置いて作成し,前任校で実践したものである。2.指導目標コンピュータにおける画像の表現方法を理解させる。画像のディジタル化は,標本化,量子化,符号化の一連の過程を通して行われる。標本化について具体的なイメージを持って理解させ,量子化について学習の導入となるよう,標本化で得られる情報を数値としてとらえられるように導く。4.実践内容(1)身近なディジタル機器の観察ディジタルカメラではどのように画像がとらえられるか,しくみを観察し考えさせる。次にカメラを分解し,レンズとCCD(撮像素子)を取り出す(表1)。または既に分解されたカメラを提示する。興味づけを行うためにも部品等は直接手に触れさせる。1レンズを取り出したところ2レンズを取り除いたところ。奥にCCDが見える3CCDを取り出したところ3.指導の概略使い慣れたディジタル機器のしくみを考察し,その原理についてアナログ機器を利用し,視覚的にイメージしながら理解させる。▲表1レンズとCCDの取り出しディジタルカメラで写真を撮る場合,どのように画像が撮影されるかを簡単に説明する。レンズを通して光がカメラ内部に集められることや,CCDについて簡単に説明する。生徒にはカメラ14