ブックタイトル情報科プラス No.006
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情報科プラス No.006
人工知能が発展・普及した未来の社会[掲示用資料]2002年大阪大学大学院修了。博士。人工知能学会理事。専門は「ウェブ情報学」「サービス情報学」。ウェブ上でユーザーにより多くの商品やコンテンツを消費してもらうには、ユーザーの心理状態や性格を把握する必要があります。そこで、ソーシャルメディアのような不特定多数のユーザーが交流する場で生まれる大量のデータを集め、人工知能技術などを用いてユーザー行動をモデル化する研究を行っています。関西学院大学 商学部 准教授土方嘉徳 先生 Yoshinori Hijikataお話を伺ったのは【仕事のしくみ・社会のしくみ】連載企画今回のテーマ 人工知能×ICTが実現する社会車の自動運転や音声AI 対応のスピーカーなどの登場で、社会ではいま、人工知能に大きな注目が集まっています。これから先、人工知能が社会でどのような役割を担い、どんな変化をもたらすのか、関西学院大学商学部の土方嘉徳先生に伺いました。情報科がもっと楽しくなる。人工知能を理解するための重要キーワード大量のデータをコンピュータ自身に学習させ、データの規則性や特徴を見つける手法のこと。機械学習は、近年の人工知能研究・開発で大きな役割を果たしています。機械学習Machine LearningNatural Language Processing自然言語とは、人間が普段書いたり、話したりしている言葉のこと。この言葉を分析するのが自然言語処理です。人工知能が人間の話す言葉を理解するために必須の技術です。Big DataSNS の利用状況やショッピングサイトの購入履歴など人々の行動に関する大量のデータや、音楽・動画などのマルチメディアといった、インターネット上に蓄積された膨大なデータのこと。ビッグデータ自然言語処理特定の分野に特化した人工知能を「弱いAI」、幅広い分野で人間と同じように自ら課題を発見・解決できる汎用的な人工知能を「強いAI」と言います。現在、実用化されている人工知能はすべて「弱いAI」です。強いAI・弱いAI Strong AI / Weak AI画像認識は、画像に何が描かれているかを識別する機能のことです。音声認識は、コンピュータが人間の声を認識し、文字に変換したり、何らかの命令を実行したりします。画像認識・音声認識Image Recognition/Speech Recognitionディープラーニング Deep Learning機械学習の一種。従来の機械学習は人間がデータのどこに注目すべきか指示していましたが、ディープラーニングではコンピュータ自身が注目すべきところを見つけられるようになりました。* IoT:Internet of Things の略語。日本語に訳すと「モノのインターネット」。家庭内の冷蔵庫や洗濯機から、工場の工作機械まであらゆるものをインターネットに接続し、情報を相互にやり取りするしくみ。投資・意思決定のサポート人工知能がウェブ上の口コミやSNS の情報を分析し、商品の需給を判断することが可能になります。自動運転車がどんな条件下でも自立的に動いて移動してくれるため、運転席すら不要になります。商品の推薦デパートでは、現在のトレンドや顧客のプロフィール、好みを分析して、おすすめの商品を提案してくれます。ドローンによる配達人工知能を搭載したドローンが、自身でルートを判断し、目的地まで荷物を配達してくれます。小説を書く人工知能人間が作った人物の設定やルールをもとに、小説を書く人工知能も開発されています。レジがないスーパー人工知能が顧客の持っている商品を把握してくれるので、ゲートを出るだけで自動で代金が精算されます。メニューを推薦する冷蔵庫冷蔵庫に話しかけると、天気や残りの食材などを考え合わせて、人工知能がおすすめの献立を提案します。自動運転タクシー人工知能が、過去の運行データや気象情報をもとに、需要が高い場所を予測。需要の高いエリアにタクシーを移動します。人工知能って何?人間はものごとを覚えたり、明日の天気は何かなといった推論・予測をしたりしますよね。そういった人間の脳に近い処理を行うのが、人工知能なのです。過去に学習したデータをもとに、写真が笑顔かどうかを推測するプログラムなどは、人工知能らしい例と言えるでしょう(土方先生)。 工知能(AI)はこれから幅広い分野での活用が期待されます。ただし、人工知能にも実は得意なことと苦手なことがあります。社会で実用化されるのは、まずは得意なところからになるでしょう」。 そう説明してくれたのは、人工知能学会で理事を務める土方先生。先生によると、現在の人工知能が得意としていることは、大きく3つに分けられると言います。「1 つ目は、笑顔の識別や話し言葉の認識、道路の車線の認識といった『視覚・聴覚に関連する認識』です。自動運転に使われる画像認識や、iPhone のSiri のような音声認識がこれにあたります。2 つ目は『人間では困難な膨大なデータをもとにした判断』。専門の医師でも判断がむずかしい症状を、膨大なデータから診断するといった利用が考えられます。そして、3 つ目は『ビッグデータからの知識発見』です。会社の売上データやSNS の情報から需要を予測、あるいは利用者の性別・年齢などの属性や好みを解析し、おすすめの商品を提示するといったことを得意とします」。 反対に人工知能は、花に水をやりすぎると枯れる、ドアを開けるにはドアノブを回すといったような、実世界の常識や因果関係を判断することは苦手としています。人間のように何でも自分で考え、判断できる人工知能、いわゆる「強いAI」が実現されるのは、まだしばらく先のことになりそうです。 また、そもそも分析するデータがないところでは、人工知能を活用することはできません。人工知能がいま大きな期待を集めるのは、機械学習やディープラーニングなどの技術的な進歩と同時に、ウェブ時代の到来でビッグデータと呼ばれる膨大なデータが利用できたことによります。IoT*によるセンサなどから得られるデータも大量です。「センサが使える分野には、人工知能を利用するうえで大きなアドバンテージがあります。これまでコンピュータの支援が少なく内燃機関や流体力学が主流だった自動車や重工業の分野がまさにそうで、今後数年で大きな変化が訪れるのではないでしょうか」。人夕食、何にしようか?何にしようかしら?いいわね!余り物も使えるわコノ先ノスーパーガオトクデス2200 円デス。会計完了。アリガトウゴザイマス今日ハ寒イノデオデンガ先生、原稿の オススメデス締め切りが!いまAI が書いてるよどう?ドンナ服ニシマスカ?いいね!サイズもぴったりだこのスカートに合う服ない?レジで待たなくていいから楽ね買いすぎたわ。タクシーは…よし、増産だ!社長、AI によると3 日後に爆売れですカレー!本日セール!スーパーノ前ニ見込ミ客アリこのコーディネートすてき!5 ICT-EDUCATION WITH TEACHER 情報科+ 4