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概要

教育情報 No.11

るという一方向的な活動から、地域と学校が目標を共有して行う「連携・協働」型の活動となることが目指されている。 従来の学校支援にとどまらない、地域と協働した活動としては、例えば、子供たちが地域に出て、郷土について地域住民と直接触れ合って学ぶ活動を行ったり、地域住民とともに地域課題の解決に取り組んだり、地域行事に子供たちが企画段階から参画して大人と一緒に地域づくりに関わったりするなど、「学校を核とした地域づくり」につながる活動が期待される。 地域学校協働活動の推進にあたっては、活動に参画する地域ボランティアの方々に加え、地域住民間や学校関係者との連絡調整や活動内容の企画等を担う、コーディネーターとしての「地域学校協働活動推進員」の役割が非常に重要である。 地域学校協働活動推進員は、社会教育法第9条の7において、教育委員会の施策に協力して、地域と学校との情報共有や地域住民等への助言などを行うものとされている。そのため、望まれる資質・能力としては、例えば「地域学校協働活動の推進に熱意と識見を要する」、「地域学校協働活動への深い関心と理解がある」、「地域の住民、団体、機関等の関係者をよく理解している」、「学校の実情や教育方針に理解がある」、「コミュニケーション能力やファシリテート能力がある」といったことが挙げられるが、各教育委員会が地域や学校の特色や実情に応じて、必要な資質・能力を明確にし、適切な人材を確保していくことが望まれる。 併せて、既に各地で学校支援等の「地域コーディネーター」として活躍されている多くの地域の方々が、まずは社会教育法上の「推進員」として教育委員会より改めて委嘱され、各人の立場や役割・責任等が明確になることが重要であると考えており、文部科学省では、「地域学校協働活動推進員の委嘱のための参考手引」を策定しつつ、各教育委員会に対する支援や情報提供に努めている。 政府としては、こうした地域学校協働活動が全国的に行われるよう、様々な機会やツールを使って普及啓発等の推進を行っていく所存であり、地域の皆様におかれても、御自身のこれまでの経験や、様々な学習の成果を発揮する場として、まずは、身近な地域で行われている地域学校協働活動への積極的な御参加をお願いしたい。(参考)文部科学省「学校と地域でつくる学びの未来」ウェブサイトhttp://manabi-mirai.mext.go.jp/※地域学校協働活動の推進に向けたガイドラインや参考事例集、取組事例動画なども参照できますので積極的に活用ください。コーディネート役となる「地域学校協働活動推進員」の重要性図2 社会教育法改正の概要文部科学省生涯学習政策局社会教育課地域学校協働推進室長平成11年東京大学経済学部卒業、文部省入省。平成14年6月UCLA公共政策大学院修士課程修了。国立大学評価、世界文化遺産、東京2020オリンピック・パラリンピック招致、「トビタテ!留学JAPAN」担当等を経て、平成29年7月より現職。小4・小1の2女の母として、地域の教育力に頼りつつ子育てにも邁進中。著者プロフィール● 西川 由香 (にしかわ ゆか)03