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概要

教育情報 No.12

沖縄県における特別支援教育支援体制整備構築の取組~一人一人が自分自身の役割を理解しつながることを目指して~沖縄県教育庁 県立学校教育課 特別支援教育室指導主事 瀨底 正栄 指導主事 金城 かなえ指導主事 比嘉 優子  沖縄県の人口は約144万人であり、日本一の出生率を誇る。その中で6つの教育事務所が所管する小中学校と県立特別支援学校に在籍する平成29年度の児童生徒数は約15万人、高等学校在籍者数は約4万6千人となっている。そのうち、特別支援学級及び特別支援学校に在籍している児童生徒数は約6千人である。 特別支援教育の課題は、本県においても全国と同様の傾向にあり、知的障害特別支援学校や特別支援学級、通級指導教室で学ぶ児童生徒数は増加している。本県においては、特に平成27年度に、離島等の僻地においても支援が必要な児童生徒への支援の充実を図る観点から特別支援学級設置に関する規定が改正され、対象児童生徒が1人でも学級設置が可能となった。このような現状を踏まえ、これまでも取り組んできている特別支援教育の推進に向けた管理職のリーダーシップや教員の資質の向上、校内支援体制の充実及び整備が一層必要となった。 特別支援教育の体制整備を図る上で人材育成は重要であり、本県においては表1のとおり実施し、研修の充実を図っている。 特に近年の特別支援学級の設置の増加にともない、特別支援学級を初めて担当する教職員も増加していることから、その対応として新任特別支援学級研修の内容の改善を行った。その内容は表2のとおりである。【新任特別支援学級担当者研修会】~学び、見て感じ、実践する研修~ これまで1回に限って実施していた研修の回数を、教員の専門性の向上を図るため平成28年度から4回に増やした。その研修内容は、①新任担当者が、特別支援学級を経営するために必要な知識を学び、理解する。②地域の中で他の特別支援学級の実践を見て、感じ、取り入れる。③これまでの学びを踏まえ、自分自身も授業を実践し、管理職等の指導助言を受け、授業力の向上を目指す。等となっており、学びを深め、実践力を高める取組を行っている。 また、参観する授業や取り組む課題は、「自立活動」としており、研修をとおして新任担当者が持つ不安や「自立活動」における指導方法の理解と専門性の向上、研修対象備考特別支援教育管理職悉皆研修小中高校、特別支援学校の新任管理職及び全校長・新任教頭含む・全校長悉皆1特別支援学級・通級担当者悉皆研修特別支援学級・通級担当・実践力向上研修新任特別支援学級研修新任特別支援学級特別支援教育コーディネーター養成研修幼・小中高校、特別支援学校特別支援教育コーディネーター幼稚園特別支援教育推進研修幼稚園教諭中高特別支援連携協議会等中学校・高等学校特別支援教育コーディネーター高等学校実践推進研修高等学校特別支援教育コーディネーター特別支援教育支援員及び特別支援教育コーディネーター研修・高等学校特別支援教育支援員・高等学校特別支援教育コーディネータ-合理的配慮に係る教育支援機器等の整備研修教育課程や学級経営について近隣の特別支援学級での自立活動の授業観察授業観察報告会自らの自立活動の授業実践報告新任特別支援学級研修1234表1 沖縄県実施研修内容(一部抜粋)表2 新任特別支援学級研修内容特集新学習指導要領と特別支援教育本県における現状と課題人材育成研修の充実(6教育事務所で実施)06 No.12