ブックタイトル教育情報 No.13
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教育情報 No.13
を教えてください。森川(以下M):自分たちの将来につながるテーマとして「職業」を選びました。「機械化」「歴史」「グローカル」「伝統産業」などのテーマに分かれ、地域の職業人を数ヶ月に渡り取材してきました。職業紹介だけでなく生き方にも注目し、「LifeStory」という冊子にまとめました。これをもとに「15歳のハローワーク」という本を制作し、同世代の仲間たちに発信・貢献するのが彼らの目標です。K:修学旅行も学Pの一環なのですね。M:はい、修学旅行先も実行委員を中心に子どもたちが議論を重ね、行き先や活動内容を企画していきます。文化祭でも中間発表した「15歳のハローワーク」の試行版をもとに、東京の中・高・大学生、教育関係企業や団体の方々と交流し、自分たちの学びをさらに広め、深めようとしています。K:どのような資質・能力が培われると感じますか。M:先を見通し計画する創造的な企画力や、仲間全員を巻き込んでいこうとするような合意形成能力、責任をもって粘り強く取り組む資質も養われていると感じます。K:教師はどのように彼らを支えていますかM:週に1回時間割上に設定した学年会で現状を確認します。これに限らず普段から子どもたちの学びの見取りを共有し合い、彼らにどのような支援や指導をしていくかを検討しています。 実行委員の会議に参加し、一緒に考えながら、彼らの考えや筋を大切にした上で、助言しています。 このような実践を通して、教師も子どもと一緒に探究を経験することができる。そして、教員の中にも教科の壁を越えた協働探究が生まれてくるのである。義務教育学校になったことで、共通のめざす子ども像をもとに、9カ年の長いスパンで子どもたちの成長を捉え、一貫したカリキュラムに基づいた教育実践に取り組むことが可能になる。 9カ年かけた協働探究での学びを通してこそ、これからの未知なる社会を切り拓いていくための資質・能力を子どもたちに培わせていくことができると考えている。【紹介】「福井発 プロジェクト型学習~未来を創る子どもたち~」(東洋館出版社 2018/11) 秋田喜代美教授(東京大学大学院)と本校教員、福井大学教員による共著。 学Pテーマ「TV」の3年間の探究ストーリーやOECDISNでの国際協働、教科におけるプロジェクト型学習などの実践事例と、それら実践の意義、そして義務教育学校開設までのプロセスが綴られている。【学年プロジェクト 3年間の探究サイクル】3年間かけて1つのテーマで探究サイクルがスパイラルのように展開していく。文化祭や修学旅行が学びの表明の場となっている。図はテーマ「TV」の学年の例。この学年の3年間の探究のストーリーをもとに2018年11月に出版本を発刊した。総括研究主任、本校勤務9年目、理科教員。これまで学Pではテーマ「スポーツ」「笑い」「TV」の学年を担当。著者プロフィール● 木下 慶之 (きのした よしゆき)・写真左研究企画メンバー。本校勤務2年目、社会科教員。学P担当教員として8学年のテーマ「職業」を担当。● 森川 禎彦 (もりかわ よしひこ)・写真右07