ブックタイトル教育情報 No.15
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教育情報 No.15
4.4画目を左右の払いの終筆の少し下に書く。5.3画目の点より、5画目の点を少し大きく書く。6.右払いは、左払いの始筆の少し下から書き始める。◆「和」の形1.偏は大きめに、旁は小さく。2.旁は、偏の2画目横画の少し下に置く。3.偏と旁の間合いに注意。4.偏の1画目と2画目は平行に。5.3画目の縦画は、2画目の横画の右寄りで交差させる。6.4画目の左払いと、2画目・3画目の間の余白は同じぐらいの広さに。7.旁の左右の縦画は、下で窄む形に。 以上、点画の組み合わせ上の留意点を列挙しましたが、文字を美しく見せるには、点画の組み合わせ方だけでなく、点画そのものの形の美しさ、筆使い、線質なども重要な要素であることはいうまでもありません。 以上の事々は硬筆書写の場合も全く同じことがいえます。 尚、参考の書は、教科書に掲載する教材を意識したもので、小学校学習指導要領「別表 学年別漢字配当表」をもとに書いています。何らかの場で、役に立つことがあれば望外の喜びです。 「れいわ」。心地の良い響きです。いまなお元号を用いる国は、日本のみ。改元フィーバーを見ても日本固有の文化といえるかも知れません。 「令和」は、その意義はさておき、音の美しさと共に、書写という点においても、書き易く収め易い。これまでの元号のなかでも屈指のバランスの良い2字といえましょう。 新しい代になり、生活のあらゆる場において、否応なしに「令和」と書く機会が多くなります。書写教育のなかでも「令和」の指導に是非時間を取っていただけたらと思います。 「令和」が書き易く収め易いといっても、正しく整えて書くためには押さえておくべきポイントがあります。以下その要点を毛筆書写指導の視点からまとめておきます。◆全体1.文字の大きさを考える。 用途や紙面・周辺の余白とのバランスを取る。2.2字の大きさを揃える。 同じ大きさに書いても、単独体の文字は複合体の文字より大きく見える。特に「令」は、左右の払いで広がりを強く感じるので、「令」はやや小さめに、「和」は大きめに。3.縦に書く場合は、2字の中心を揃える。◆「令」の形1.歪みのない菱形にする。2.中心を揃える(中心線一貫)。 左右の払いの接点と、3画目と5画目の点を垂直に揃える。3.左右の払いの傾斜を45度ぐらいに揃え、終筆の高さもほぼ揃える。特集「令和」を正しく整えて書くには元京都橘大学文学部教授。奈良教育大学書道科卒業、同専攻科修了。和歌山県、大阪府の高校書道教諭として勤務、退職後は書活動に専念。読売書法会理事、日本書芸院常務理事、専志会理事長。日本文教出版「小学書写」教科書編集委員。著者プロフィール● 新谷 泰一 (にたに やすかず)新元号「令和」「令和」を上手に書くために京都橘大学元教授 新谷 泰一04 No.15