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概要

線 Line No.10

課題解決を図る学習過程への工夫神奈川県横浜市立桜岡小学校 安間良子先生指導のミカタ 現行の学習指導要領が改訂された際、その要点の一つとして、「学習の明確化」が挙げられました。自ら学び、課題を解決していく能力の育成を重視し、指導事項については、学習過程を明確化した内容になっています。書写においても、学習過程を明確にし、子どもが主体的に課題解決を図れるようになっています。つけて書くことができました。毛筆で学んだことが硬筆に生かされていることを、自分の学習過程を振り返って気づくことが大切だと考えます。また、「心」だけに終始するのではなく、他の文字へ活用できるようにすることが重要です。そりの部分を持つ漢字を教科書の巻末や辞典などから探して、そりの部分がどこに使われているかを確認したり、実際にそれを意識して他の文字を書いたりする場を設けることで、実生活や学習現場に生きるようにすることを心がけています。 子どもが主体的に課題解決を図っていくことができるよう、指導するうえで大切にしていることをいくつかご紹介します。 毛筆を使用する書写の指導は、硬筆による書写の能力の基礎を養うよう指導することから、硬筆関連の指導を心がけています。例えば、一単位時間(または単元)のはじめと終わりに硬筆を取り入れ、毛筆で学んだことが硬筆に生かせることを実感できるようにします。また、国語の言語活動や学校行事、実生活などと関連させて指導計画を立て、子どもが必要感を持って課題解決を図り、実生活や学習場面に生かせる良さを感じられるようにすることも大切だと考えます。 硬筆関連の意識はもちろんですが、学習の見通しや振り返り、課題意識を持たせるために、学習カード(教師が作成)を使用しています。 学習のはじめに子どもたちが教科書を見ないで書いた「心」の多くは、そりの部分が曲がっており、ゆるやかなカーブで書くことができていませんでした。毛筆で自分の課題を解決するために練習した結果、学習の終わりには、そりの特徴のゆるやかに曲がっていくところに気を1硬筆関連指導2課題解決的な学習過程による学び2一単位時間のはじめと終わりに硬筆を取り入れた例(三年 筆使いを学ぼう?そり?「心」)14