ブックタイトル線 Line No.11
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線 Line No.11
デジタル教科書や水書用紙をはじめ新しい取り組みを積極的に 年々、デジタル教科書は進化を遂げて、種類も多様化しています。うまく授業内容に組み込めば、多くの学習効果が出ます。その取り入れ方を、今後は研究する必要があります。「デジタル教科書は画期的ですね。書写の授 業で筆使いを教える際には、先生が子ども たちの目の前で書いて見せるのが一番です が、三十?四十名の児童がいる教室では、 穂先までは見せにくい。全員にマンツーマ ンで見せるのも難しい。でも、デジタル教 科書の動画を使えば、大きな画面で繰り返 し確認することも容易にできます。書くこ とに自信のある先生、自信のない先生、ど ちらとも、学びを支えるツールとしてうま く使っていくべきです。」 学習指導要領が改訂されて、水書用筆や水書用紙も今後の教材として注目されています。「たとえば、低学年での”はね””はらい”の 指導に、これまで粘土や絵筆を使っていま した。これを、水書用筆で学習するとよい のではと考えています。手や机を汚さずに 学習できるのも、嬉しいことですよね。今 後の実践に期待したいと思います。」幼小連携にこだわった教育を大学教授の立場から考える 平成三十年度より、小学校教諭から大学教授へ転身を遂げた山内先生。これまでの経験をいかすべく、幼児教育学科にて未来の先生を育成する立場に変わりました。幼稚園や保育園の保育内容を指導しながら、ゼミでは絵本をテーマに、学生たちと一緒に研究を進めています。「幼小連携の大切さは、今の私には欠かせな いテーマ。幼稚園や保育園の後に、子ども たちが進学する小学校のことも、学生たち がイメージできるような指導を心がけてい ます。最近の幼稚園では、小さなころから、 積極的に文字を教えて書かせているところ が増えています。小さくて力の弱い子ども の手に合う筆記具は何か、持ち方の指導は どうあるべきか、現場の状況が気になりま す。常にアンテナを張って、自分に何がで きるのかを考えていきたいです。」 山内先生が研究と教育の両輪に取り組まれている現状で感じることは、いくら研究を進めても、現場の実践なくしては教育の世界は成り立たないということ。小学校で活躍される先生方へ笑顔でエールを送られました。「授業というのは一期一会で、二度と同じ授 業はできません。そのときどきに作り上げ るのが授業。とても大変なことですが、現 場は、すばらしく輝かしい。先生方には自 分の仕事に誇りをもって、子どもたちに学 ぶことの素晴らしさを教えていってほしい ですね。」小学校教諭を経て、平成三十年四月より神戸女子短期大学幼児教育学科教授に就任。神戸市立小学校教育研究会書写部幹事、兵庫県書写コンクール事務局を歴任。平成二十六年、神戸市教育実践功労賞を受賞。平成二十八年、神戸市授業マイスター就任。山内有香子やま うち ゆ か こ05 取材協力/神戸女子短期大学 http://www.yg.kobe-wu.ac.jp/jc