ブックタイトル線 Line No.11
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線 Line No.11
この資料から推測すると、一分間に書く標準的な文字数は、・低学年で 十二字?十五字程度・中学年で 二十字?二十五字程度・高学年で 三十字?三十二字程度ということになります。 これは、従来から伝えられてきた結果とほぼ同じです。ただ、書く文字の大きさや、漢字と仮名の文字数、漢字でも画数の多い文字と少ない文字などによって多少の差が出てくると思います。しかし、適切な速さで書く一つの目安になると思います。 文字を書く場合に、どの程度の速さが適切なのでしょうか。 平成十八年から平成十九年にかけて、金沢大学が石川県内の小学校の児童を対象に調査した資料があります。これは、一分間にどれだけの文字を視写することができるかを調べたものです。「書く速さ」についてどのように指導しますか?書く速さはさまざま1適切な速さとは2書写のココが知りたい! 小学校における書写指導は、「正しく整えて書く」ことが目標です。したがって、単に「時間的な速さ」だけを求めるものではいけません。状況に応じて適切な速さで書けるように考えて工夫することが大切です。 たとえば、点画のつながりを考えてリズムよく鉛筆を運んだり、文章を視写するときは一つの文字だけを見ないで、言葉や文を一区切りととらえて書いたりするのも工夫の一つです。いずれにしても、練習の積み重ねが必要です。『聴写』を活用して試してみましょう 聴写とは聞き慣れない用語だと思いますが、「一定のスピードで話され、あるいは読まれたことを聴き取って、文字で書き分ける活動」のことです。かつて、学習指導要領(昭和五十三年改訂)の国語科「表現」の指導事項として示されたことがあります。 聴写の特徴は、文字の想起力、速写力、集中力などを養い、言葉の力を高めるところにあります。ここでは、文字を適切な速さで書くトレーニングの場として活用します。 文字を書くとき、いつもゆっくりと鉛筆を動かして書く児童、さっさと書きあげる児童などさまざまです。そして、それぞれの書き方(速度)が身についてしまっています。したがって、授業のなかで視写をすると、全員が書き終えるまで、ずいぶん時間を要する場合もあります。 日常の書字活動のなかでは、書く目的や場面など、状況に応じて書く速さが異なります。 たとえば、自分の持ち物に名前を書いたり、目上の人に手紙を書いたりする場合は、ゆっくりと、丁寧に書きます。一方、人の話を聞きながらメモをしたり、板書を書き取ったりする場合は、ある程度の速さで書きます。 状況に応じて、適切な速さで書く習慣を身につけることが必要になってきます。Q.適切な速さで書くトレーニングを ?聴写を活用して?3◎ 視写における1 分間平均書字数データ男女全体男女全体男女全体男女全体男女全体男女全体493444937507504101142044286251747198846238084243041184112.3213.9313.0815.3116.5115.9120.0121.6020.8324.2426.2025.1728.5330.2029.2830.1432.4331.262.02.42.03.23.63.23.82.42.45.66.85.66.25.85.87.62.42.428.631.231.232.535.435.444.043.644.059.044.059.052.648.652.659.863.463.4123456学年 男女 人数 平均書字数 最小書字数 最大書字数「子どもの書字と発達」福村出版 金沢大学河野俊寛著より06